雄大な自然や歴史的遺跡、最新の機械や建築物など、世の中には興味深いものが限りなくあるが、人間の面白さはまた格別だ。とりわけ高齢者は、何も言わずにその場にいるだけで、その人なりの考え方やそれまでの生き方がにじみ出てくる。
今回の絵はわざわざ3DCGを使わずとも、Photoshopなどでも十分できた作品ではある。むしろそのほうができが良かったかも知れない。四角い画像の背景を透明にして、人物だけを切り抜くという、ちょっと苦手だった作業の練習だった。とりわけ「ノード」という作業環境に慣れておきたかった。
高度なソフトウェアは、機能が豊富な分だけ画面がメニューだらけで、しかもそれぞれのメニュー項目のさらに深い部分にも、無数のメニューが隠れていたりする。そこで無数にある項目の中から関連する部分だけカードに書き出し、配置を替えたり結びつけたりして、作業工程全体を画像的に把握できるようにしたのがノードだ。
ノードはCGだけでなくさまざまなシステムに採用されているインターフェース技術なので、現代のビジネスマンには常識化してるのかも知れないが、新しい概念なので、年寄にはなかなか理解しづらい。使いこなせれば便利だというのだが、ジェット機の操縦席を見せられて、「使いこなせればニューヨークまでひとっ飛びだから便利」と言われるような気分である。