2020年6月9日、NASAのパーカーソーラープローブは、5回目の太陽近日点への接近に成功した。を、電波ビーコントーンで知らせてきた。宇宙船は2日前に、太陽の表面から1160万マイル以内で飛行し、毎時約244,225マイルの最高速度に達した。これは、パーカーソーラープローブ自身が1月29日の第4軌道で達成した記録と同じく、人工物の最速記録だ。
メリーランド州ローレルにあるジョンズホプキンス応用物理学研究所のミッションコントローラーは、 午後4時40分(EDT)に宇宙船から「ステータスA」のビーコンを受け取った。ステータスAは、4つの可能なステータス信号のうち最良のものであり、宇宙船が動作しており、機器スイートが科学データを収集していることを示している。
パーカーソーラープローブは、6月13日に太陽との遭遇を完了した後、3回目のフライバイのために金星に向かって移動する。金星を使用して軌道エネルギーの一部を放出し、次の軌道で太陽に最接近する。このときの高度は金星の表面から約516マイルで、以前の2回のフライバイよりもはるかに低いが、金星の大気よりもはるかに高い。パーカーソーラープローブは、機動中に、影を通過しながら、短い11分の日食を目撃することになる。
この5回目の太陽軌道で、パーカーソーラープローブはこれまでで最長の観測キャンペーンを行う。過去4回かけて、徐々に近い軌道を通過してきた宇宙船は、5月9日に太陽の表面から6250万マイルの距離でその装置を作動させた。計器は、ミッションの標準的な11日間の遭遇よりも著しく長い6月28日までデータを収集し続ける。
この5回目の観測キャンペーンのデータは、2020年6月下旬から8月中旬の間に地球にダウンリンクされ、2020年11月に一般に公開される予定。