移民と言えば、もう一人ブラジル移民の経験者と会ったことがある。戦後の開拓団で農業をしていたらしいが、結局帰国して喫茶店を開いていた。「アマゾンの動物はなんでも大きい。おれは畑仕事していて畳くらいの大きさのタランチュラを見た」とか「サンパウロの博物館には、全長8メートルのオンサ(豹)の剥製がある。農場を襲っては牛を食っていたやつだ」というような、信じられないが信じるほかない経験談が楽しかった。この方の苦労話は聞けなかったが、ブラジル式のコーヒーのドリップ法を教わったので、ここに記しておく。
1.小鍋に分量の湯を沸かす。
2.沸騰する直前に挽いたコーヒー豆を入れる
3.湧きあがったら火を止め、1分ほど放置して豆が沈むのを待つ
4.最後にもう一度強火かけすぐ止める。
5.ポットの底に適量の砂糖を入れておき、ネルの袋で濾しながら鍋の中身を一気に注ぎ込む
6.ポットの砂糖を溶かし切ってからカップに注ぎ分ける
以上である。料理をする人なら気づくかもしれないが、これは鰹出汁のひき方と似ている。ネルの袋は今ならペーパーでいいだろう。
ブラジル式の特色は「味がいい」ことだ。普通のドリップは、香りは良いが味そのものは苦味と酸味が主で、旨味のようなものはあまり感じない。が、ブラジル式は、香りはそれほどではないが、コーヒー牛乳やコーヒーを使ったお菓子のような「コーヒー味」がする。また、カップに砂糖を入れた時と違って甘みが自然で、全体的にお菓子に近い味になる。カルーアならおいしいのに、コーヒーは好きじゃないという人は、試してみる価値がある。
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乞うご期待!
かつては,(大阪にいた頃)ネルでコーヒーを落として飲むくらいこだわっていたのですが?すっかりコーヒー嫌いになってしまいました。超薄いものしか飲めません。コーヒーは体にいいと聞いていますが,最近は刺激性の飲み物はコーヒーに限らず,あまり飲めなくなりました。札幌でも変わった落とし方をする喫茶店巡りもしましたが懐かしいですね。