<覚書>重力波を初観測2

重力波の観察がなぜこれほど難しかったのか?それは極めて弱い力だから.電気や磁力があるところに電波や磁力線があり,熱のあるところから赤外線が放出されているように,重力があるものは重力波を出しているはずだ.そのことは,昔から予測されていた.だが重力というのは非常に弱い力で,例えば巨大な地球が全身全霊をふりしぼって重力を出しても,人間がぺちゃんこになることもなく,立ったり歩いたり,ジャンプできてしまう程度のパワーしかない.

Gravity
ニュートンもびっくり!

そんな弱い重力から出る波動だから,非常に観測しづらい.しかも観測装置の周囲にはいろいろな物があり,そのすべてが重力を持っている.ましてや大きな地球の上で重力波を観測しようと思っても,ロックコンサート会場で鈴虫の音色を聞き分けるようなことになってしまう.だからどうやって観測したのか,どうしてそれが重力波だとわかるのかは,多分相当難しい内容になるのだろう.
重力波がどんな役に立つかは,計り知れないものがある.それはちょうど人類が初めて赤外線や電波,磁力線を発見したのと同じだけの価値があることは間違いない.宇宙は,かつて誰も想像しなかった新しい姿を見せてくれるだろうし,携帯電話をトイレに落ちる直前で救うことだってできるかもしれないのだ.

2 thoughts on “<覚書>重力波を初観測2

  • 2月 13, 2016 at 18:18
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    所詮SF映画の話ではありますが、「2001年宇宙の旅」はなぜか当時文部省選定でした。普段ならそんな映画見ないのですが、お墨付きのせいでしょうか、2001年になったらそうなるものと、どこかで思い込んでたんですね。大人になってからも、けっこう21世紀を楽しみにしてたんですが、宇宙開発は途中でストップして、代わりにテロが起こりました。重力波が何かなんてわかりませんが、とんでもない科学の成果らしいので、テロに比べればただもうありがたい限りです。

    宇宙のゴミ(スペースデブリ)は大問題ですよ。ネジみたいなものでも、弾丸以上の速さで回ってますから、ゴミ同士がぶつかって、さらに多くの弾丸ゴミが撒き散らかされます。シャトルだって当たれば乗員もろともおしまいですが、いまのところ宇宙空間がべらぼうに広いからまず当たらないというだけ。そのうち地球は弾丸ゴミの層に覆われて、人類は宇宙に出られなくなるそうです。自分が行けるわけじゃないですが、宇宙の浪漫が頭打ちというのもせつないですね。

    次回からまたバイオリンの奮闘記です。

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  • 2月 13, 2016 at 15:57
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    今朝、新聞記事で読んでも理解に苦しんでいた問題です。日本でも飛騨で凄い装置の望遠鏡?か何かを作っているらしいですが、ブラックホールそのものが現実にあるんですね。よく分かりませんが、今、宇宙には人工衛星と称する金属ゴミがいっぱいになっているようですが大気圏に戻せば燃え尽きるわけで、宇宙で回収して宇宙でリサイクルすれば効率的かも知れませんね。精錬所の宇宙ステーションが必要ですね。

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