Bach(バック)のトランペット

世界的なトランペットのブランド、Bachの製造風景。金管楽器は金属製でもあり、精密機械のようなものだから、機械的に製造されるのかと思っていたのだが、これを見ると職人の勘や技に頼る部分が非常に多く、ちょっとしたことで取り返しがつかなくなりそうな工程ばかりだ。これに比べれば、言い方は悪いがバイオリンの製作のほうがお手軽な感じがする。

それにしても、組立工程で組み込んだピストンがすっと上がっていくところや、管がはまるところのスムーズさはどうだろう。金属なのに、艶めかしいくらいである。これは欲しがる人の気持がわかる。
ちなみに今夜はクリスマス・イブ。Bachのトランペットを欲しがっている、世界中のおじさんたちに、ポーンと1本買えるようなあぶく銭が入ってきますように。

Bach Trumpet Tour – YouTube

目を瞑って弾いてみる

スティービー・ワンダーやレイ・チャールズなど、ピアノやキーボードには、優れた盲目のアーティストが存在する。バイオリンはどうかわからないが、試してみることにした。音程もめちゃくちゃで、隣の弦を弾いてしまって雑音だらけになるだろうと予測していたら、思ったよりも上手くできた。チューナーが見られないので正確なところはわからないものの、音程もそれほど狂ってないような気がする。隣の弦との角度も案外身についていたようで、引っ掛けることも少ない。これなら、絶えずチューナーや弓の角度をキョロキョロ見ながらより、ずっと集中できて良い。

と悦に入っていたら、キーキーというイヤな音に変わってきた。目を開けると、弓の角度が曲がって、ブリッジに近い部分で弾いていた。要は右手の弓の持ち方がきちんとできていないため、ずれていったらしい。やはり目を瞑ってもできる、という具合にはいかなかったが、きちんとできてない部分がわかっただけ試した価値はあったと思う。

ビギン・ザ・ビギン

コール・ポーター(1891-1964)の名曲を、我がネット上の師Christian Howes氏と、ジャズギターのレス・ポールで。タイトルの「begin the beguin」は昔から知ってはいたものの、意味がわからなかったので自動翻訳にかけると「乞食をはじめよう」となってしまった。

この優雅なメロディが、そんな意識の低いタイトルのわけがないとよく調べると、beguinはカリビアンミュージックのリズム名だった。そういえばそんなのがあったような気がする。社交ダンスなどではポピュラーだったはずだ。ひと安心。
演奏はビギンのリズムで始まり、サビの部分でフォー・ビートに変わる。これがビギンだよと教えてくれてるような、ためになる動画だ。

さて、パブリックドメインの名曲を順番に取り上げて、ブログのカテゴリーとして立ててきたが、ここに来て有名なものや好きな曲が出尽くしてきた。もともとは有名で気に入ってる曲なら、最初から頭に入っているのでバイオリンの練習にも好都合だろうと思って集めたものだ。同じ曲でも、バイオリンの模範演奏になるものや、面白いプレイヤーによる演奏、変わった演出のもの、しかもできるだけ違う作曲家や違うプレイヤーの動画を選んできたが、それも限度がある。作曲者で言えば今回のコール・ポーターは三度目の登場だ。
古い曲というだけなら民謡や賛美歌など、まだまだいくらでもあるが、自分が知らない、思い入れのない曲を紹介しても仕方がない。これからは同じ作曲家の作品も増えてくるかもしれないなあと思っている。

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