STROH VIOLINの構造

STROH VIOLINの特徴は、大小2本のラッパ管だ。大きいほうは演奏を流す方で、小さなほうは演奏者が音を聞くためである。普通のバイオリンには共鳴する胴体がある上、あごで挟むことで骨電動するので、演奏者は実際以上に大きな音を聞ける。STROH VIOLINはそれがない分、耳元で音を鳴らす小さな管が必要なのだそうだ。
だが、小さいほうはつけなくても聞こえる。また、大きなほうも、管楽器ほど大きな音が出るわけではない。

今回手に入れたSTROH VIOLINは、弦の巻取りがギターと同じギヤ式になっている。これは普通のバイオリン奏者からすると邪道に見えるかもしれない。同じSTROH VIOLINでもバイオリンと同じ木のペグ式のもののほうが多いようだが、実際にまわしてみると一発でチューニングが決まり、木のペグが馬鹿らしく感じるほどだ。

弦の振動を受け止めるブリッジは、普通のバイオリン用と同じだが、削り方はちょっと違っていて、バイオリンは胴体のカーブに合わせて脚の底部もカーブさせるが、STROH VIOLINは平らな金具の上に乗せるのでまっ平らである。
ブリッジの上面はかなりカーブが緩い。カントリーや民族音楽では、難しいフレーズは無い代わりに景気よく早いフレーズを弾くので、次の弦に移りやすいようにカーブを緩くすると言われているが、今回のほど平らに近いと隣の弦を触ってしまうので、私には使えない。そこでさっそく削り直すことにした。しばらくの間、大好きなブリッジ削りが楽しめるというものである。

李子柒 / 菜種油

今回の李子柒は菜種油。

ナタネについては菜の花のところまでしか知らなかったので、小さな種を集めて絞るのは効率が悪そうだと思っていたのだが、収穫時には随分と高く育ってたくさんさやをつけていた。収穫もしやすそうで、主要な油になるには訳があるものだと思った。
油だけに使い道が多く、今回のメニューは盛り沢山だ。いつも思うが絶対に二人では食べきれないだろう。次から次へと、点心の指導動画なみに素材も調理法が登場する。串揚げの仕込みだろうと思っていたものは、茹でて、辛味油に浸して出した。おばあさんの分は水で濯いで辛味を落として渡したのが微笑ましい。辛味の本場で何十年も生きてきても、齢をとったらセーブするんだと知った。

After Hours

Avery Parrish(1917, 1959)によるブルース曲。

サムネールでお気づきだろうが、演奏はクリント・イーストウッドだ。After Hoursは前半だけだが、堂に入った演奏っぷりである。現在90歳のはずだから、動画のときもすでに80代だろう。
クリント・イーストウッドといえば、マカロニ・ウェスタンやダーティ・ハリーでスターダムにのし上がったが、ジャズと縁も深い。監督第一作の「恐怖のメロディ(原題「ミスティを私に)」は、エロール・ガーナーの名演奏をモチーフにしたサスペンス映画で、その後もいくつもの映画のシーンにジャズを取り入れている。「バード」はチャーリー・パーカーを描いた作品だ。
なお、流石に肖像権がうるさいのか、紹介しようとしていた別の動画は視聴不能になってしまった。これも危ないので、消えていたら検索し直してほしい。

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