米アカデミー賞、受賞基準を制定

アメリカの映画芸術科学アカデミーは、2025年以降の選考基準として、主演か助演の俳優のうち、少なくとも1人はアジア系、ヒスパニック系、黒人などであること、それ以外の出演者のうち少なくとも30%は、女性や性的マイノリティー、障害者などで構成されること、映画のテーマが、こうした人たちに焦点を当てていることなどの条件を発表した。

本ブログでも以前、最近のハリウッド映画は主要な配役の中に黒人や女性を、ことさらに知的で善良、かつ社会的ステータスの高い役としてキャストしているようだという記事を書いたことがある。(ハリウッドの黒人枠)この記事は本ブログでも隠れた人気があり、やはり同じように感じる人がいるのだなと思っていたのだが、なんとこのたび、前述のような基準が制定されたという。あきれるやら、なさけないやらである。

ハリウッドはこれまで、作品を通じて差別など社会の暗部を描き出し、アカデミーはそれを賞することで社会にアピールしてきた。今回の発表は、これまでのハリウッド映画界のヒューマンなとりくみを、ただのお役所仕事にしてしまう愚行である。キング牧師やマルコムXも「そういうことじゃないんだよ」と言うに違いない。

「正しい」配色で塗り分けられたオスカーは、黄金の輝きを失う

それでも私は、子供の頃から親しんできたハリウッド映画界を信じている。新基準を一切満たさない傑作や、行き過ぎたマイノリティ擁護活動の闇を描くような勇気ある作品が、アカデミー作品賞をもぎ獲ってくれるだろうと。

三密Tシャツ

時流に乗って、三密Tシャツをデザインしてみた。前にも紹介したsuzuriという、オリジナルデザイン商品の販売サイトである。

同じようなサイトはいくつかあると思うが、ここでは自分のデザインした画像をアップロードすると、自動的にTシャツやマグカップ、トートバッグなどにプリントした場合の画像が作られ、そのまま販売することができる。画像のアップロードと販売までは無料で、売れたら手数料を徴収されるしくみだ。

販売されてはいるものの、全く売れたことがない。デザインして、売りに出されるまでが楽しいので、それで十分なのだが。買う時も1点から買えるし、価格設定も自分でできるので、プレゼンなどに使おうかとも考えている。

疑惑の種と謎のウクレレ

最近アメリカでは、ネット通販の利用者に宛てて、中国から頼んでいない種の入った荷物が届く事件が多発している。実はこれと同じような事件を2年ほど前に経験している。その時も送り主は中国で、種ではなくウクレレの自作キットだった。

自作キットといえば聞こえは良いが、弁当の折り詰めかと思うほど粗悪な板で、かろうじてウクレレ型にはなっているものの、ネック、指板、ブリッジなどは自分で接着し、塗装まで行わなければならない。押し込み販売かもしれないので購入履歴や決済の状況を調べたが、ウクレレに関するものはなかった。また、通販サイトにも問い合わせたが、返答が煮えきらない。なにか怪しげなことが行われている雰囲気だったが、決済されてしまうことはないようなので、そのまま放置して忘れていた。

謎だけが残った出来事だったが、今回の種騒動に関して言えば、ものは何でも良いのでとにかく発送し、届いた時点で出店者に対して高い評価をつけるためのものだという。わかったようなわからないような説明だ。ウクレレはそのままにしてある。塗料やクランプが必要になるので、作るつもりはない。