「それが私の願いです」

映画スターウォーズシリーズ第4作、ファントム・メナス」から、主人公アナキンのセリフ。1.2.3作で銀河系を恐怖で支配していたダース・ベイダー卿。その彼がまだただのアナキン・スカイウォーカー少年だった時代のエピソードである。母一人子一人で、廃品回収などをしながら健気に賢く生きるアナキン少年が、いつ巨悪の片鱗を見せるのか、ファンはその一挙手一投足から目が話せない作品だ。

ジェダイマスターのクワイ・ガン・ジンは、アナキンの中に眠る素質に気づき、ジェダイ騎士になる意思があるかどうか確かめる。幼い身で母のもとを去り、会ったばかりの人間に連れられて見知らぬ星に行く。
「修行はきびしいぞ」
そう言ったクワイ・ガン・ジンへの、アナキンの返事がこれである。

「はい」でも、「がんばります」でもない、厳しい修行こそが自分の願いだといえる、強い意思。人生の岐路に立ったときに、これほど堂々と我が道を選ぶことができる人間は多くないだろう。なしくずしの決断や言い訳に明け暮れて、またそれを悪いこととも思わずに暮らしていた自分だが、このセリフの前では流石に己を恥じたものである。

結局この作品では、アナキンが悪の道に走る兆候は一切見られない。が、方向性は違うが、後に銀河系を支配することになる男の、器の大きさや風格といったものがこの一言に表れているように思う。ネット上のスター・ウォーズ名言ランキングなどに全く登場しないのは謎だが、このセリフのおかげで私にとってシリーズ中一番好きな作品になっている。

レッツ、カーサックス!

知人がアルトサックスを買い、マイカーを練習場所にしてるらしい。

この動画は、人気の今ジャズミュージシャンCHAD.LBのものだが、こんな感じだろうということで。
最近は車離れともいわれるが、あらためて自家用車の良さに気づくことが多い。2018年の胆振東部地震の停電では、車の発電でしのいだ例は多かったし、コロナについても、車での移動はやはり公共交通に比べて格段にリスクが小さい。さらにこんな使い方もできるというわけである。

助手席に移ってシートをめいっぱい倒せば、ご覧の通り大きいテナーサックスでもなんとか演奏できる。さらに動画では、カーナビにミュージック・シーケンサーのようなものをインストールして、伴奏に使っているようだ。人気のない駐車場で、どこからかサックスの音が聞こえてくるのでそちらを見ると、どこかのオヤジが車の中でサックスを吹いている。そんな光景を見たら、それはもう、”ニューヨーク”と言っていいんじゃないだろうか。

2022さっぽろ雪まつり

5日からさっぽろ雪まつりがはじまった。とはいえ集客型の雪像展示などは中止。何が残っているのかと公式サイトをのぞけば、「さっぽろ雪まつりの歩みを止めることはいたしません。」との宣言とともに、「オンライン雪まつり」の告知が。ただし内容はSNS上での、個人フォトコンテストだという。関係者各位はさぞかし悔しかっただろうと思うが、こればっかりはしかたない。ゴリ押ししないでくれて、感謝というしか無い。

昨年はバーチャル雪まつりと称して、フリーの3DCGソフト「Blender」による雪像モデルを一般から募るという、野心的な企画があった。初心者のために操作方法のレクチャーまであった。これで参加者が増えれば、画像のみならず動画やゲーム、3Dプリント、さらにはメタバースと、さまざまな技術、産業分野で活躍できる人材が輩出するきっかけにもなる。それくらい意義のある企画だった。

ただし参加者はないだろうなと思っていたが、案の定ゼロだったようで、その後も何の情報もない。これも無理のない話で、やはり3DCGはかなりとっつきにくいのだ。それでも私は、役所で注目するくらいだから、Blenderも相当普及しているのだろうと考え、それまで使ってた時代遅れのCGシステムからBlenderに乗り換えることにした。
そんなわけで私にとっては意義があった。企画担当氏に会う機会があったら、ドンマイと言いたい。