サグラダ・ファミリア

スペイン、マドリードに建設中のサグラダ・ファミリア大聖堂は、1882年に建設が始まり完成に数百年かかるとも言われていた。その話を聞いたときには自分の生存中には完成が見られないと思ったのだが、2026年に早まったという。これはコンピュータが利用可能になったためだとか。すでに入場券の予約が始まっており、さらに「アシャンプラ(エシアンプラ)」と呼ばれる古い地域には、教会関係者や観光客のためのエリアを計画中で、ガウディの影響を受けた建築家などによるコンペが行われているという。ただし、新型コロナウィルス感染拡大によって環境客が減り、資金不足のため延期になるとも言われえいるが、間近に迫っていることは間違いない。行くことはないと思うが、嬉しいニュースではある。

ちなみに、世界にはサグラダ・ファミリア以上に建設に時間がかかった、または現在建設中の宗教施設というのも珍しくないようだ。例えば、
サン・シュルピス教会聖堂(フランス):11世紀に建設が開始され、現在も建設中で、完成時期は未定。
コーナル寺院(インド):7世紀に建設が始まったヒンドゥー教の寺院で、現在も建設中。完成時期は未定。
シャーアンドゥール(イラン):3世紀に建設が始まった、ゾロアスター教の火の神殿。建設期間1800年。

ところでこの文章は、噂のChatGPTの助けで作成した。この記事の文章をそのまま書かせる方法はよくわからなかったが、検索エンジンがわりとして、なかなか役に立った。情報が本当に正しいかどうかはまた別の話だが、今後はいろいろな場面で使われていくだろう。ChatGPTで作りました、などと得意になっていられるのは今のうちで、そのうちよほどユニークなことを書かないと、ブログの意味がなくなってしまうのかもしれない。

にせトリッパ

トリッパとは、4つある牛の第2胃のこと。ハチノスと呼ばれることもあるが、これは、トリッパの代わりに卵の薄焼きを使ったものだ。

生の牛のトリッパの下処理は実に面倒くさい。汚い薄皮がこびりついている上に、胃なので当然ゲロの匂いがする。それを除くために、手間や時間がかかり、コツも必要だ。以前一度だけ試してみたが、苦労した挙げ句に、やっぱり臭いという散々な仕上がりで、二度とやらないと誓ったものだ。どこかのリストランテで食べるのが一番だが、手間がかかるので安くは出せないだろうし、そういうものを食べ来る客がいるような店はそこそこの値段になってしまうだろう。イタリアなどではどうやら下処理したものを売ってるらしい。

偽とはいうものの、番茄炒蛋(ファンチェチャオダン)とか、 西紅柿炒鶏蛋(シーホンシーチャオジーダン)と呼ばれる中国の家庭料理に近いので、内蔵肉ならではの濃い旨味はないものの、別の料理として間違いなくうまい。特に動画のように卵にしっかり焦げ目を付けてやると、ソースとからんで香ばしさが際立つ。世に名高い、アミノ・カルボニル反応というやつである。

ついでながら番茄炒蛋は中国で一番ポピュラーな家庭料理である。材料が安くて簡単にでき、嫌いな人の少ない旨さがある。日本でも家庭料理にぴったりなので、知らないという人は覚えておくと便利だ。その番茄炒蛋の作り方は以下のとおり。

I’m In The Mood For Love

Jimmy McHugh(1894-1969)の曲。タイトルは知らなかったが、聞いたら分かる曲。パブリック・ドメイン曲にはこういう曲も多く、見つけにくい。

今回は1954年のSarah Vaughanの歌である。サラ・ヴォーンは、エラ・フィッツジェラルドと並んで、モダンジャズ・ヴォーカルの先駆者である。サックスやトランペット、ピアノなどのモダンジャズの主役とも言える楽器が、コードやモードの制約のみで、自由なアド・リブを繰り出す時代になっても、ヴォーカルはテーマを歌って一度引っ込み、しばらく他の楽器の間奏にバトンタッチしてから、最後にまた登場してテーマを歌うというスタイルだった。もちろんそのテーマの歌い方にその歌手ならでは趣向があったのだが。

サラ・ヴォーンやエラ・フィッツジェラルドは、スキャットで自由なメロディラインを歌い、アド・リブパートを務めるというスタイルを編み出した。ヴォーカルを真にモダン・ジャズ化させ、ステージの主役として歌いまくったのである。
とはいえ、この録音ではそれ以前のひっこむスタイルである。そんなところにも、ジャズヴォーカルの変遷の歩みが感じられて面白い。

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