テネシーワルツ / デジタル品質の差

バイオリンを始めた頃、こんなふうに弾ければ上出来と思って、よく見ていた動画がある。いま改めて見ると、なんとも粗い画面だ。



レコードからテープ、CDなど、データはいずれ劣化するものと思う世代だ。なのでYoutubeも劣化したのだろうと考えたが、デジタルデータは劣化せず、回線速度や送受信システムが改良されたせいで、過去のデータが劣化して見えるのだという。当時特にひどい画面で見た覚えはないのだが、技術の進歩は驚くべきものだ。ひとことでデジタルと言っても、これほどの差ができてしまうのだ。最近はデジタル・リマスターという言葉を見るが、環境の変化に負けずに良いものを後世まで残していこうというのは、伝承文学や写経.写本に通じるものを感じる。

ボケボケではあるものの、この演奏自体は気に入っている。まず、ソロであっても簡単なフレーズを弾いてる。続いて多分MIDI機器などでバンジョーによるメロディラインを作り、自分は伴奏を楽しんでいる。これがプロのプレイだと、どうしてもソロ部分で高度なテクニックを取り入れて腕の良いところを聞いてもらおうとする。アマにとってそういう演奏は、鑑賞ならいいが、あまり参考にはならない。

こんなふうに、プロやエキスパートだけでなくいろいろな人が自分にあった音楽の楽しみ方をしていることがわかるのが動画配信の良さだと思う。

タイトル画像の話 / ハロウィン

ハロウィンは自分で参加したことのない行事なので、ちょっと時期があいまいだ。そのせいで予約投稿を間違ってしまった。それはともかく、ハッピーハロウィン!

CGは照明の配置が難しいが、今回は思わぬ光の効果が生まれたので気に入っている。画面が少々傾いているのは、ホラーな感じを出そうとしたからだが、だらしなく見えるかもしれない。最近、一枚の平面の裏表を違う色にする技術を覚えたので、文字に使ってみた。この場合は表面が黒だが内面は赤なので、ところどころ穴を開けてやると中の色が見える。という狙いだったが、内側まで照明が届かず、暗くて何も見えない。そこで文字ごとに内部に光源を入れたら、ご覧のように床面にきれいな反射が出た。こういうところはちゃんと計算で出せなければならないのかもしれないが、作ってる分には成り行きまかせも楽しい。

エウロパ・クリッパー、無事発射

木星の衛星「エウロパ」を調査する、NASAの宇宙船エウロパ・クリッパーが、10月14日、NASAのケネディ宇宙基地から発射された。発射後も、無事太陽電池パネルを展開し、宇宙船からの通信を受信した。
宇宙船は火星を目指し、その重力を利用して軌道を修正。木星への旅に向かう。木星到着は5年後で、そこからはエウロパと同じ木星の衛星軌道に入り、数10回の接近を繰り返しながら観測を行う。

エウロパは地下に大量の水があるなど、多くの謎を秘めながらこれまで本格的な調査がなされなかった衛星。エウロパ・クリッパーはこれまでの宇宙船で最大となる全長約30メートル。エウロパの表面をくまなくマッピングする予定である。
予約投稿をしそこなって公開タイミングが遅れてしまったが、これから始まるエウロパ・クリッパーの長い旅に比べれば誤差のうちだ。

クリッパーとは細身の船体に多くの帆をつけた帆船の形式。インドからイギリスまで、より早くお茶を運ぶことを目的に作られ、快速帆船とも呼ばれる。有名なカティ・サーク号は、蒸気船ではお茶に鉄の味がつくとして、蒸気船の時代になっても使われ続けた。エウロパ・クリッパーも、木星系の海のある衛星の探査ということで、船の名前がつけられたのだろう。