パナマ!

パナマ運河の水量が不足し、世界的な流通に影響が出ているというニュースを見て、ChatGPTとセッションしてみた。
ご存知のようにパナマ運河は、真ん中の標高の高い場所にある湖を経由し、水路をいくつもの水門で区切って水の出し入れをしながら船を通している。運河の水量はこの湖に注ぐ河川や雨で賄われている。

すでにさまざまな対策が寝られていると思うが、私はセッションで、「廃船を湖まで曳航してきて浮かべ、水面を覆って水蒸気の蒸発を防ぐ案を考えた。もちろん覆い尽くすのではなく、蒸発防止の一部を一部を担うのが狙いだが。

これに対してChatGPTは、蒸発防止を考えるのは非常に重要。廃船をつかうことでコスト面も少なくて済むのが良いとのこと。あとは環境への影響や廃船の管理のコストだが、パナマ運河の管理当局への連絡をとってみてはと言われ、当局の名称と連絡窓口のアドレス、さらに英文の文面まで教えてくれた。

後は送信するだけ。ナイスアイデアだなどとは思わないが、大問題を抱える人々の仕事を、地球の裏側の老人が注目していると伝えられるだけでも値打ちがある。これは久しぶりに迷った。良いことづくしで、なぜためらっているのかもわからないが、返信でももらったら有頂天だと思う。

そうこうするうちに、トランプ氏がパナマにちょっかいを出してきて、さらにためらいが強くなり、今も送信は保留中。だが、世界的、歴史的な施設の世界経済を揺るがしかねない問題に、多少なりとも関わろうとしたところ、巨大な政治力によって水をさされてしまったということでもある。う~む、なんという時代。

注文の多い改札機

年を取るとだんだん新しいことに適応できなくなる。いまいましい話だが、新しいもの=進化したもの、とは限らない。特に従来の優れたやり方に適応していた場合、新しいが馬鹿げたものに適応できない、したくないのは当然だと思う。

無断で持ってきた画像なので、ご指摘があれば取り下げる

この画像はどこかの駅の自動改札機だ。従来の磁気膜式に、QRコード、非接触センサーなど、いくつもの読み取り口を後からつけたようだ。もし自分がここを通ることになったら、カードをひとつひとつあてがってみるしかないだろう。いつの間に社会はこんな愚かになったのだろう。

システム化というのは機械を導入することではない。まず人間側をシステム化し、その仕組を機械やネットワークに移し替えるべきものだ。ビジネスの世界ではシステム間の競合は厳しい。キャッシュレス・システムでも、最大のシェアを獲得したものが勝ち残り、それ以外は淘汰される。なので改札システムでも、まず条件などで徹底的に競い合い、勝者のシステムだけが採用されるべきだと思う。
そこでアメリカの公共交通の改札を画像検索してみたら、案の定、口は一つだけだった。複数のシステムを受け入れてどの業者にも良い顔をするのも、そのせいで乗客が不便になるのもいいとして、これらの設備の費用やメンテナンス費は誰が払うのだろう。まさか交通事業者ではないと思うが...。
最近熊本県の公営交通が、キャッシュレスカードの利用を廃止し、もともとの磁気面式だけにした。お国が進めるキャッシュレス化に叛旗を翻すのはよほどの決心だが、人口減少でサービス向上が利用憎につながらない時代に、この改札口のようなことをしてられないのだろう。

機械の導入前に人間側をシステム化するというのはわかりにくいかもしれないが、例えば昔からシステム化を進めてきた流通業界では、まずチャネルを構成する企業同士で経営の垂直統合を進めた。そして製造・仕入れの原価や利益を公表しあい、一箇所で集計と利益の配分を行い、全体としてのコスト削減で競争力を生み出した。そのための通信と情報処理にITシステムを使った。

船頭多くして船山に登るというが、デリバリーサービスも、各業者が独自の端末を持ち込むのでやっかいだとあるお店で言っていた。見えないところにも1本化されていない弊害がある。通販サイトを利用するとき、私はできる限り置き配を指定している。再配送は結局自分たちの労力や時間を食うことになるからだが、先日置き配指定したにもかかわらず、不在通知が入っていた。どうやら、最初から配送を請け負っていた業者の入力フォームで指定しても、後から参入した運送会社には細かい情報が行かないらしい。だからといって利用者が業者指定できない。配送条件を指定してもその通りにならない「仕組み」が出来上がっているのだ。おかしなことを効率よく処理しても、おかしなものはおかしい。

そんなことを考えていたら、ダイエーが電子決済カードを整理するらしい、今後はいろいろな業種でその傾向が進むだろう。ただ、上記で流通業のシステム化に触れた手前、コストをかけて売り場で実験する前に気がついてほしかった。

タイトル画像の話 / グラモフォン

CGで蓄音機を作ろうろして資料を探したら、厳密には「蓄音機」というのはこれよりやや古い円筒式のものをさすらしい。ゼンマイ式で円盤を回すタイプは「グラモフォン」なのだそうだ。
このテーマは今ならAIのほうが手軽で上手かもしれない。多分AIにすると、細部があやふやで矛盾していたりするが、その分全体にまとまり感のある絵になると思う。逆に細部までくっきりしていればCG。イコール人間が作ったということになるかも。何だか変な感じだが。

壁の絵は「海底に沈んだ都市」というお題で、AIが描いたもの。これは遺跡だが、現代の都会が車ごと沈んだ場面にするようたのんだら、車が錆びてなかったり、路面が明るく海藻が生えてなかったり、信号が灯っているなど、普通の都市の路上風景の空が海面に変わっただけの絵になってしまった。
海に沈んでいるのなら古代都市、というのはすんなり描けるが、海底に沈んだ現代の大都市はこれまでなかったのでうまく描けない。SF映画によくありそうだが、例外みたいなものでサンプルも少ない。そのへんの理屈がAIならではなのだろう。生成AIの限界や使い分け法がなんとなく見えたような気がする。