クリスマス・ウォーズ

2020年、アメリカ映画。メル・ギブソンが経営難に苦しむサンタクロースを演じる、ブラックなコメディ作品。年々良い子が少なくなってプレゼントの配達数が減り、実績の歩合で契約した合衆国政府からの支払いでは経営が苦しくなったサンタは、いやいやながらプレゼントの製造工場で、米軍の戦闘機の部品づくりを請け負う。兵隊が駐在するようになった工場に、サンタ暗殺を狙う殺し屋(ウォルトン・ゴギンズ)が潜入してくる。
厳重な警備の秘密基地に単独潜入し、警備員を次々と倒しながらターゲットに接近をはかる。ハードなアクションものによくあるシーンだが、本作でそれをするのは殺し屋のほう。けっこう長いハラハラシーンが続くので、つい応援しそうになる。最後はラスボス(?)、サンタとの壮絶ガン・アクション。メル・ギブソンが、満身創痍で真骨頂発揮である。

クリスマスと戦争をくっつけたタイトルはアメリカ的にはまずいんじゃないかと思ったら、原題は「FATMAN(太った人)」。クリスマスになると何故か良い子にプレゼントを配る太った人。見返してないからはっきりしないが、サンタとは一言も言ってないような気がする。黒人の妻との”事後”シーンがあるなど、いろいろとスリリングなシーンもあって楽しい。

今日はクリスマスイブ

Merry Christmas! 

本ブログは、今年クリスマスの話題が多かった。というのも、近年アメリカのサイトで「Merry Christmas」に代わって「happy hollyday」を掲げるところが増えたのが気になっていたからかもしれない。
私は純然たる仏教徒だが、多くの日本人同様12月はクリスマス・シーズンという認識が身についていて、なんとなく気分もうきうきとしてくる。バブル時代ほどではないものの、商業施設は趣向を凝らしたディスプレイで飾り立てられ、映画館にはハートウォーミングな良作がかかり、レストラン、テーマパークは幸せそうなカップルがあふれる。
これはみんな、アメリカ式商業主義クリスマスのマネから始まったものだが、これだけ長い年月続いているならそろそろ日本の伝統行事と言ってもいいだろう。本家アメリカがクリスマスから宗教臭を消そうとしてるのはどうにも奇妙だし、クリスチャンの国民がどう感じているか知りたいところだが、そのうち商業主義丸出しの陽気なクリスマスを味わいたいなら日本で、ということになるかもしれない。

こういうお父さん、今はいないんだろうなあ

趣味の蘭亭序復元作業

中国の魏晋南北朝時代の王羲之(おうぎし)は、書の国中国で書聖と称された人物で、「蘭亭序(らんていじょ)」はその代表作。書道の至宝であるが、その実物は上の画像の通り、無数の印が押されている。これは代々の所有者が自分のものであることを示すために押したものだという。蘭亭序はその印影も含めて鑑賞すべきものらしいが、書道に明るくない自分からすれば冒涜のように思えてならなかった。織田信長の正倉院の蘭奢待の切り取りと変わらない蛮行のように感じていた。

そこで、画像処理ソフトを使って印影を消してみることにした。やり方は印影や文字のない部分の細片をコピーして印影の上に貼っていき、境目の気になるところをブラシで修正していく。原寸では赤と黒がはっきり区別できるが、拡大すると墨と朱が混在していて、どこまで消していいか判断に迷う。1ドット違っても筆跡が変わりそうで緊張するが、古美術品の修復作業にも似た醍醐味もある。気が向いた時に取り出してちょっと手を入れるだけなので、始めて何年にもなるのに先はまだまだ遠い。