政治家、お茶の水博士

お茶の水博士といえば、子供時代のヒーロー、鉄腕アトムの傍らにあってともに多くの事件に取り組んだ科学省長官、日本の科学界の重鎮である。日本には「科学省」はないので、旧科学技術庁が文部科学省に改組された際には、このままいけばいつか科学省ができるのではと、ちょっと期待したものだ。

ところで、旧科学技術庁のトップは、お茶の水博士と同じく役職名は長官だったが、国務大臣であり、ほぼ政治家がその地位についてきた。となると鉄腕アトムの科学省も日本の省庁だから、御茶の水博士も選挙の洗礼を受けてきた、大臣級の政治家ということになる。政治家となると、マンガに出てきたような好人物でいられるわけがない。アトムの知名度に乗っかって、応援演説をさせてみたり、ロボット産業界への影響力を利用して、あれをあれしたあげく、「アトムや、政治の世界は綺麗事だけではすまないのじゃよ」とか言ったり。うわあ…。

お茶の水博士の本名は原作にはないが、最新のアニメで「博士(ひろし)」ということになったらしい

ちなみにアトムのパワーは10万馬力。これはボーイング747のジェットエンジンと同じなので、そんなにすごくはない。が、今のマンガの主人公と違い、当時からアトムのパワーはそこそこという設定だった。パワーを追い求めるだけが強さではないというのは、シリーズ屈指の名作、「史上最大のロボット」のテーマでもある。

2 thoughts on “政治家、お茶の水博士

  • 6月 3, 2020 at 06:55
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    広告業界でも息子にアトムと命名した人が居ました。私の長く勤務した広告会社も手塚治虫氏を口説いてTVにアニメを登場させた事もあり、最初に買ったスキーでさえもアトミックなど結構ファンでした。しかしアトム、アトミックが原子力だったと知ったのは相当経った時でした。そう考えると手塚治虫氏って当時から相当な科学者だったんですね。彼自身がお茶の水博士だったのでしょう。

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    • 6月 3, 2020 at 08:28
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      光宙(ピカチュウ)と名付けた人がいるという話は、聞いたことがあります。世の中には、かなり風変わりな名前があるようですが、まさか”湖路奈”なんていうのはつけないでほしいですね。アトムは原子力というより原子そのものですね。私も体内にたくさん持ってます。当時は原爆の記憶が生々しいうえに、東西冷戦だったので、常に核の恐怖がありました。核兵器につかうくらいなら、平和的に原子力に使えばいいのにというのが当時の人の考え方で、アトムも同じでしょう。電力会社で原子力に関わる人達は、ひとり残らず子供の頃にそう考えて、その気持を持ったまま勉強をし続けた人たちでした。

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