STROH VIOLINがやってきた

本ブログには「60歳になってからバイオリンを始めてみた」というメインテーマがある。ネット上でバイオリンが思ったより安かったから買ってしまったのだが、そもそもバイオリンに興味を持ったきっかけがSTROH VIOLIN(シュトローヴァイオリン)という不思議な楽器を知ったことによる。

かれこれ10年以上前、世界の珍しい楽器を紹介するサイトで見つけ、販売しているサイトを探してみた。が、どこでも売っておらず、あってもぼったくりか怪しい業者だけだったので手を出せないでいたのだが、このたびたまたま出品されているのを発見し、手に入れることができた。
STROH VIOLINは、1900年にJohn M.A. Stroh氏によって発明された楽器である。当時、蓄音機はすでにあったが電気式ではなかったため、録音する際には、音量の小さいバイオリンは記録しにくかった。そこでラッパ管をとりつけて音を増幅したのである。やがて1920年ころから電気式の蓄音機やマイクが登場し、STROH VIOLINは歴史から姿を消していった。現在では骨董品か、タイ辺りで作られているレプリカしか、手に入れる方法はない。これはタイ製だと思われる。

海外から特殊な楽器を買うのには心配はあったが、以前アフリカの太鼓を買っていた頃の経験からすると、あまりにも特殊なものにはニセ物が存在しない。問題はコンディションだけであるが、届いた状態は良好だった。何箇所か気になる点はあり、特にブリッジは山形のカーブが平坦で、隣の弦を一緒に弾いてしまうので新品から削り出さなくてはならない。が、それも楽しみのうちである。8千円の激安バイオリンで試しておいてよかったと思う。

What a Friend We Have in Jesus

チャールズ・コンヴァース(1832-1918 米)による賛美歌。作曲家ではなく、アマチュアだそうだ。

非常に聞いたことのあるメロディである。邦題の「いつくしみ深き」というのは知らないが、他にもいくつか違う歌詞がつけられていて、「星の世界」というのが音楽の教科書にあったバージョンだったと思う。

youtubeにはいろいろな演奏が公開されていて、この古い曲が、今でも多くの演奏家に愛されているのがわかる。その中から特に良かったのがこの人。テンガロンハットにズボン吊り、カフスがたくさんついたシャツ、怒ってるわけではないがちょっと怖い表情。フィドルも弾くが、舐めた口を利く若造にはライフルを突きつけることも...。そんな雰囲気いっぱいの、完璧なアメリカのご老人である。伴奏をしているのは奥さんかもしれない。調律がちょっと外れて、ホンキイトンクな音のピアノがよく合ってる。難しい曲ではなく、高度なテクニックも使わないが、年の功の存在感で聞かせる。こういうのが私の理想だ。

作品一覧へはこちらから

伝統の技はコロナにも負けず

2月8日から江戸東京博物館で開催されていた 「江戸ものづくり列伝-ニッポンの美は職人の技と心に宿る-」展は、新型コロナウィルス感染拡大防止のため2月29日から3月16日まで休止している。が、3月10日、ニコニコ動画上で特別展として中継番組が公開された。

江戸時代の極小工芸品やトリックアートなど、職人の技と遊び心にあふれた工芸品の並ぶ館内では、学芸員が1点ずつ見どころを解説。動画サイトならではの時間にしばられないゆったりした雰囲気の中、時折再開後の来場をPRするなど、トークも自由で肩の力が抜けていたのが良かった。動画は実物には及ばないものの、現地まで行けない人にも思わぬプレゼントになった。

error: