李子柒 / 木綿の布団

今回の李子柒は木綿の布団づくり。以前にも生糸の布団を作ったので、綿が出来上がればもう見どころはないかと思ったら、どうしてどうして。 こんな面倒くさいやり方があるのかと感心する。

綿を打つという言葉は聞いたことがあるが、あんな大層な道具を操るとは知らなかった。生糸で真綿の布団を作ったときは掛ふとんで、今回は敷布団。絹と木綿というだけでなく、この工程の違いで、使い心地の違いができるのかも知れない。検索すると日本でも「綿の弓打ち」という工程があるようだが、もっとずっと小さいものだった。昔懐かしいようで、見たこともない中国の古い技術。このシリーズらしい醍醐味だった。

李子柒/豚肉の燻製

今回の李子柒は、豚の半身から作る燻製類。いわゆるソーセージとベーコンだ。使う調味料は違うものの、塩蔵、乾燥、燻煙のプロセスは同じ。レバーの中に塩漬け卵の黄身を詰め込んだものは西洋の燻製では見かけないが、濃厚な味の好きな人にはたまらないだろうと思う。出来上がった腸詰めはサラミのように乾燥していて、炊き込みご飯の具になった。滲み出た汁を吸ったおこげは、いかにもうまそうだ。

同じ腸詰めでも、焙煎するのが西洋式でしないのが中国式という説もある。また、アメリカ人はBBQのコンロに、くん煙剤のチップを放り込みながら焼くことが多いが、燻煙で区別するのは、炭やガス、電熱などの無煙の熱源が普及してからのことだろう。大昔は、狩りの獲物を焚き火で焼くにせよ、乾燥させるにせよ、煙がかかってしまったに違いない。そして多少なりとも煙のかかった肉の味こそ、近代に至るまでの長い年月、人間にとっての肉の味だったのだろうと思う。

李子柒 / 歌

今回の李子柒は紹介するかどうか迷った。何しろ後半が歌なのである。後日紹介しようと思うが、この動画シリーズは模倣サイトもかなり多い。そこらへんとの差別化か。それとも誰かが言ってたように、厚化粧になってきたこともあるので、何かのあせりから血迷ったのか。農業と食がメインだが、実は歌も歌える…って、どこかで聞いたことがあるぞ。

この狙いがあたってさらにファンの心を鷲掴みにするか、凋落のきっかけになってしまうか、私自身はこういう「やらかしちゃった」後、どうなるかが楽しみだ。

ともあれ前半は、大晦日にアップした動画だからか、調理シーンでこれまでにも増して鮮やかな手並みを見せてくれる。中国は旧正月だから、大晦日は関係ないかもしれないが。
肉や野菜を下ごしらえして、ジンギスカンに似た、よくわからない鍋で焼いていく。解説では貴州省の火鍋について触れていたが、画像検索しても、我々の知ってる煮込み鍋が出てくるだけで、こういう変わった鍋は見つからなかった。
この鍋でまず唐辛子を乾煎りしてすりつぶし、塩と混ぜて薬味を作る。うーむ、これからは塩山椒でもレモン塩でもなく、唐辛子塩だな。上部のお椀状のところで鶏の皮から脂を出し、鍋の斜めの部分にかけ回しながら素材を焼く。締めは、インド料理店のナンのように、コンロの内側に餅(ピン)を貼り付けて焼く。演出効果もたっぷりで、新しいビジネスを考えている飲食業にはヒントになるかもしれない。

後半はすべて歌なので、鍋のシーンを見たら切り上げてもいいかな。別に下手といういうほどではないし、何故かギターのブランドを隠してあったりと、それなりの見どころもあるのだが。