高齢バイオリン初心者のためのブルーススケール表/2

Gメジャーブルーススケール表

前回、マイナーブルースのスケール表を作成した。あそこまで作ってあればメジャーブルース用もすぐできるので、今回仕上げてみた。同じキーのマイナーとメジャーはかなり違うが、5度違いのマイナースケールとは、構成する音が同じだ。
メジャーのブルース・スケールはちょっとつかみにくい。ブルースっぽくないというか、マイナーのときのように、スケールを弾いただけでなんとなく哀愁が漂うというわけにはいかず、いつのまにかEマイナー・ブルースな感じになってしまう。だからと言ってマイナーが楽かと言えば、演歌や民謡のスケールに似ているので、だんだん昭和な雰囲気になってしまう。たどたどしく練習していると、リズムが悪くなってしまうのだろう。たとえスケール練習でも、スィングしなきゃ意味がないようだ。

※メジャーブルーススケール表も サイドメニュー(スマホは下段メニュー) のバナーからダウンロード可能。作るのが目的ではあるが、使ってみていただければ幸甚である。

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高齢バイオリン初心者のためのブルーススケール表

ブルースのスケールについて調べると、エレキギター初心者のためのポジション図が無数に出てくる。そのバイオリン用が見当たらなかったので、自分用に作ってみた。

初心者にとっては、どのキーのスケールから練習するかも迷うところだが、開放弦の音をキーにするものだったら、アドリブ中にわけがわからなくなってもごまかしが効くんじゃないかと考えた。「A」は楽だったが、低い弦がお留守になりやすいので、広い範囲の音を使えそうな「Gマイナー」のポジション表を作って、PCの画面に表示させながら練習した。
マイナーのブルースにしたのは、スケールを弾いただけでブルースらしい雰囲気をつかみやすいから。逆に言うと、メジャーのブルースは雰囲気をつかみにくい。上記の図は「G」からスタートすればGマイナーで、「B♭」から始めればB♭メジャーのブルースになるはずだが、いつのまにかGのマイナーなブルースになってしまう。下手だからなのだが。

各弦のポジションは、次に高い弦の範囲に入るところまでしか書いておらず、高い音はそちらに引き継ぐことにしている。本当は高い位置の練習もしたほうが良いのだろうが、これは運指練習ではなく、まがりなりにもブルースを仕上げるためのものなので、これはこれでアリだと思う。これを上がったり下がったり、一つ置きにしたりと、いじっているうちに何かになるのではと思うので、指使いは書いてない。また、実際のプレイヤーの演奏では、ここにない音もどんどん使う。そこいらを考えるのも、アドリブ・フレーズづくりの醍醐味だろう。

マイナーブルーススケールには12のキーがある。実際に使うのはその中のやりやすいものだけでいいだろうとは思うが、せっかくなので全て作って、pdfで公開することにした。サイドメニュー(スマホは下段メニュー)にダウンロード用のバナーを置いたので、お邪魔でなければ拾ってやってほしい。

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合奏

日本では、音楽の基本はクラシックで、何より大事なのは正確な音程。合奏は、正しい音程が出せるようになってから、と考えている人が多いような気がする。でも、クラシック音楽というのは、天才が作曲して天才たちが演奏する音楽で、アマチュアが楽しむにはあまりふさわしくない。楽器を演奏する人すべてがオーケストラのメンバーを目指すわけではなく、どちらかと言えばホームパーティや友人同士の飲み会を盛り上げられれば上出来という人のほうが多いだろう。
下手が下手なりに楽しむには、合奏がうってつけだ。ジャズやポピュラーのミュージシャンには、基礎も何もないのに成り行きでバンドのメンバーにされてしまったのがきっかけという人も多い。ジプシーの家族なら、日々の稼ぎのために、子供のうちから楽器を持って街角に立たされたかもしれない。ポピュラー音楽は、一人で基礎からコツコツというより、立ってるだけでも良いから合奏というほうが良いような気がする。
一緒にやってくれる仲間を見つけるのは難しいが、一人で弾いてると失敗が目立つが、仲間との合奏ならテンポさえあってれば、多少の音程の違いはごまかされる。手が止まってしまっても曲はちゃんと先に進んでくれるので、お互いに笑って済ませられるし、渾身のソロがうまく言ったときなど「やったね」という感じで笑いあえる。
小学校の音楽で、1時間だけでもブルースの基本を教えておいてくれればと思う。その日のうちにそれなりの合奏ができるようになるし、ほとんどの人が、その後の人生でクラシックよりずっとたくさん聞くことになる、ポピュラー・ミュージックをより楽しく聞くことができるようになるのにと思う。

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