パーカー太陽探査機は、2025年9月15日に25回目の太陽最接近飛行に成功。太陽表面から約620万kmの距離、速度は時速約687,000kmに達した。これは過去のフライバイの記録と同じ水準である。フライバイ期間は9月10日から9月20日で、この間、現在、活動が活発な段階にある太陽のコロナ内部からの測定を含む貴重な観測を実施。データの返送は9月23日から開始の予定である。
なお26回目以降の調査内容はこれから検討するとのことだが、当ミッションではこれまで大きなトラブルがなく、想定以上の耐久性を示してきたことから、さらに重要な調査が計画される模様だ。
ちなみにこのミッションも終盤に近づいているが、ブログでの追跡開始時点では翻訳の公開だけでも価値があった。そのうち自動翻訳が普及し、今はAIで日本語要約もすぐ手に入る。それだけにAIへの質問の良し悪しが問われることになった。そこで今後の延長ミッションの中止リスクを、可能性の大きなものから上げてもらった。すると、
・極端な高温・熱疲労による外壁などの劣化、高エネルギー粒子(太陽フレア・CME)による電子機器やセンサーのダメージ、微小隕石やダストとの衝突、などの環境由来のリスク。
・姿勢制御エンジンの摩耗や詰まりなどの劣化、ソーラーパネルの効率低下による電力供給の低下、アンテナや送信系統の劣化など、宇宙船そのもののリスク。
・NASAの予算配分や優先順位による延長打ち切りなど、運用、外的資源の制約。
などがあるという。
可能性では最下位であるものの、トランプ大統領が大鉈を振るっているだけに、突然の中止リスクは高まったような気がする。太陽に接近して観測するチャンスはそのタイミングにしかないのだから、いつでもできる勢力争いの犠牲になってほしくないものだと思う。