戦争に「一進一退」はないのかもしれない

メリー・クリスマス!
歴史上、多くの軍事作戦がクリスマスまでの戦争終結を目指して実施され、思惑通りにはならなかった。ウクライナにせよイスラエルにせよ、クリスマスの声を聞くと、また今年も終わらなかったと思ってしまう。

ネット時代は、今起こっている戦争の、その日の兵士や兵器の損失数、前線の移動距離などが毎日公開される。それを見ていると、片方が「何キロメートル前進した」と発表した同じ状況を、他方は「何キロ誘い込んで、これだけの損害を与えた」と発表しているように見えてくる。孫子が言う通り戦争とは騙し合いなので、発表されたものがそのまま事実とはいかない。が、両方ともウソをついているわけではなく、作戦通りに成果をあげたと考えているのだとすれば、これは長引くわけだと思う。

メディアは、戦況が一進一退だという。まるでプラマイゼロのような言い方だが、実際には毎日千人単位の戦死者が出ていて、国はその分確実にダメージを被っている。そんな判断のつけづらい戦況データを見て、優位か劣勢か見極められるのは軍人だけだ。講和を決定するのは国民と指導者だが、今のままでどうなるか見通しを述べるのは軍人の仕事だ。だが、戦況が混迷した時に限って、生粋の軍人を要職から外して政治寄りの人物をすえてしまう。これもまた戦争の歴史で、何度も繰り返されてきたことだ。
「勝敗にかかわらず、戦争でペイした国はない」と言ったのは、確か軍事研究家のリデル・ハートだったと思う。一進一退と言われる境界線の前後の何キロにも及ぶ地帯は、建物も立木も焼き払われ、壊れた車両や兵器から流れ出した毒物と不発弾、染み込んだ血液と放置された腐敗物で、誰が手に入れたとしても使い道がない。

東西ゲン担ぎ対決

昨日は、西洋では不吉と言われる13日の金曜日。私はゲンを担ぐほうではないが、同時に大安吉日でもあるということなので、東西のゲン担ぎはどちらの効力が上回るのか、注目しながら1日を過ごした。外出もし、普段と変わらない生活をしたのだが…。

結果は、これと言った出来事は起こらなかった。ということは、東西のゲン担ぎが互いに威力を発揮したことで吉凶が相殺されたに違いない。ゲン担ぎには決してあなどれない実効性があることが証明されたわけである。昔の人の言うことには間違いがないと、あらためて感心した。

何気ない一日が、実は高度なパワーバランスの上に成り立っているのかも。

Windows11のハードウェア要件を緩和

microsoftは、Windows10から11への移行を促進するため、これまでのハードウェア要件を緩和し旧型PCでもインストール可能にすると発表した。

Windows11は21年の発表以来3割弱までシェアを伸ばしたが、その後伸び悩み、最近では10へ戻す例も出てきてシェアが低下することもあった。Windows10のサービス終了は予定通り来年10月だが、今回の変更によりスムーズなアップグレードが進むか注目される。

アップグレードの主な理由はセキュリティ機能の向上なので、旧型PCのユーザーにとっては朗報ではある。が自分はPCをWin7のからWin10に買い替えた際に、少々後悔している。確かにセキュリティは充実したが、ひっきりなしのアップデートに追われることになった。また、セキュリティがPC以上にサーバーに依存する時代になり、深刻なIT犯罪は格段に増えている。これはOSのせいではないというものの、Win10の際も、使わないアプリが標準でインストールされ、削除が大変だった。Win11では、おそらくAI対応という、どことなく脇の甘い感じのするアプリが標準で入ってくるだろう。新しいアプリは新しい脆弱性の温床となり、対応のためのアップデートが更に増えるような気がする。また、Windowsは1世代おきに不作になるというジンクスもある。

スマホの登場後、仕事以外でも毎日PCに触れるヘビーユーザーや、新しい技術に興味のあるオピニオンリーダーは減少しているはずだ。が、これらの層は今までWindowsを支えてきた人たちである。しつこい囲い込みやサービス停止でそっぽを向かれれてしえば、Windowsそのものの将来も無くなるのではないだろうか。