AIゲーム、今が「登場前夜」

PCやインターネットが今のように普及した大きな原動力は「遊び」だ。一部の技術者向けの新技術が、それまでにない遊び道具になったことで急速に普及し、それがさらに新たな創作者を生むという連鎖反応で発展してきた。AIもまた、登場からごく短期間でビジネスや学習に活用されるようになったが、その莫大な投資に比べれば、まだまだ普及は限定的だ。特に「遊び」のキラーコンテンツが登場していない。そんな感想をChatGPTにぶつけてみた。

AIによる新しい遊びの時代は眼の前で、いわば今は革命前夜だという。個人から企業まで様々なレベルで取り組みが始まっているようだ。しかも、日本からキラーコンテンツが生まれる可能性が高いという。これはゲームを楽しむだけでなく、「MMD」や「ツクール」など個人用開発ツールのユーザーが多く、二次創作も盛んであるなど、「技術で遊ぶ文化的エンジン」をすでに持っている国だからだそうだ。
AIに人格があるかどうかわからないが、「日本発のAI 遊びの決定版”は普通に生まれる」という、熱がこもった返答である。「本人」が言うだからそうなのだろう。

さらにAIとゲームと聞いて、誰もが真っ先に思いつくMMORPG(ネットワーク・ロールプレイング・ゲーム)の状況も聞いてみた。かなり具体的な段階に来ているようである。

もしも今、「AIによる新しい遊び」を発表した者は、たちまち時代のヒーローとなり後世までその名が残る。その人物は今、通勤時間の合間にスマホで作業用サーバーに入り、AIの手を借りながら画期的な遊びのシステムを作っているかもしれない。さらにAIのサポートで、プレゼン動画や趣意書を作成し、クラウドファンディングから融資を得るかもしれない。この状況は、才能ある個人が何が何でもコンピュータを遊びに使おうと手探りしていた80年代に似ているいう。

空母

大型原子力空母はアメリカの軍事力の象徴だ。日本でも所有すべきかどうかの議論もあるようだが、推進派も反対派も、空母を実際以上に強力で万能と思っているような気がする。空母自体の防衛力は低く、航空機の離着艦は非常に難しい。ジェット機の離陸には1000mの助走が必要だが、空母の滑走路は最長でも300m程度。なので離陸時は風上に向かって全速力で航行し、さらに一種の大きなパチンコで射出し、着艦はワイヤーにひっかけて無理やり停止させる。滑走路にはそのための仕組みが設置されているので、甲板が壊されただけで収納した航空機は飛び立てなくなり、飛行中のものは帰艦できなくなる可能性がある。小さなミサイルひとつで、空軍基地がまるまる無力化されるのと同様のリスクだ。

空母の活躍の場も減っているように思える。そう感じたのは東北大震災後の福島救援活動「トモダチ作戦」に、空母ロナルド・レーガンが参加したときだ。志願兵たちは、「通常の何倍もの放射線を浴びる可能性がある」との説明に、「お買い得であります」と答えたという。アメリカ軍らしく勇ましくも感動的でさえあると思ったが、一方で戦争と関わりのない場面での出動だけに、もっと軽便な艦でヘリ輸送をしたほうが合理的で、無理に見せ場を作っているように思えた。

空母を実戦に運用したことがあるのは、大海戦を経験したアメリカと日本だけだとも言われている。それ以外の国の空母はお飾りとは言わないが、精密誘導兵器の時代に、維持コストが見合わなくなってきても不思議はない。ロシアでは最後まで残っていた空母を廃止することにしたらしい。アメリカでも今後大型空母を増やす計画はなく、小型や中型と垂直離着陸機との組み合わせにシフトしていく。
かつて空母が横須賀などに入港するたびに反対派が詰めかけた。強大な軍事力の象徴だったものが、いつの間にか存在感を失っているとしたら不思議な気分だ。今ならさしずめ大型のAI計算センターのほうが、大きな軍事的脅威なのかもしれない。

カラーパレットの発明

昔から色彩感覚に自信がない。特に、海外の雑誌や工業製品などの色使いを見るたび、到底マネのできないと思っていた。ネット時代になって世界中のサイトを見てなおその思いを強くしたのだが、ある日、上質なウェブサイトの画像やテキストから色だけの短冊を作って色見本とする分には、権利関係に触れずに洒落た配色の作品ができることに気がついた。

右はカラーパレット自動作成サイト、左は自分でピックアップしたもの。自動作成では色を数字としてだけ扱うようで、まとまりは良いが面白みはない。AIが関わればもっとよくなるのかもしれないが。

これはうまい手口で、特に最初から使う写真が決まってる場合は、写真からピックアップした色で背景や文字色を指定すると、自分作とは思えない気の利いた配色になった。これは大変な発見だと思って秘密にしていたが、早晩誰でも思いつくことなので、そのうちごくありふれた手法になった。自分で思いついたところは我ながら大したものだとは思うが。

こんなことに労力をかけていた理由は、その昔に「ブラウザセーフ」という考え方があったから。PC上で、PGBの組み合わせで作れる色数は約1677万色もあるが、人間の目で識別できるのは4000色ほど。その中で、ブラウザが変わると色合いが変わってしまうものを除いた216色を使うのが望ましいという考え方があった。そんな制約の下でも洒落た配色をする人はいるが、自分ではムリなのでマネしてしまおうということである。
今ではあまり気にされないようだが、色彩感覚を磨きたいという人は、いろいろなサイトからカラーパレットを作ってみるのもいいかもしれない。