特訓!

「思い込んだら試練の道を..」という某アニメの影響か、いざというときは特訓というのが、我々世代の頭に染み込んでいる。そのせいか、後年の国民的アニメで主人公が、ピンチの際に力んだだけでスーパーなんちゃら人に進化したのには軽く失望したのを覚えている。特訓なきヒーローなどとうてい納得できなかったのだ。どっちにせよアニメの話だが。

社会人になって、仕事のスキルを身に着けようと思ったとき、特訓しようと考えた。そこで書店の新書の棚の前に立ち、テーマを選べないよう目をつぶって1冊抜き取り、1日で読み切るということ毎日続けたのだが、これは辛かった。大抵の本は一生縁がないようなジャンルのものなので、ちっとも頭に入らず、1行読んでは3行戻って読み返すような具合だったが、金がもったいなくてギブアップもできない。すらすらと頭に入る内容は先入観を後押ししてただけなので大した役に立たなかったが、3行戻りの苦行で得た知識は、後年なにかの折に思い出して役に立つことがあった。

ということで、バイオリンの練習についても、今年は特訓を計画していた。自宅だと10分も弾くとくたびれてやめてしまうので、カラオケで時間いっぱいやらざるを得ないようにしようと考えたのである。が、これは自粛せざるを得なくなった。なので来年ワクチンを打ったあかつきには、ぜひ再チャレンジするつもりだ。また、国の指定文化財である札幌豊平館のレンタルルームが1時間500円で使え、楽器練習にもどうぞとあるのを発見した。カラオケの次のステップはこれに決まった。ちなみに下手くそでも文化財への冒涜にならないか問い合わせてみたところ、OKと言って笑われた。

楽器家紋 / いろは鍵盤

伝統的なものだけでなく、身につけた人間の生まれ育った風土や専門分野、趣味をモチーフにした家紋、時代性を盛り込んだ家紋があったら楽しい。それが日本独自の家紋文化の拡大発展につながるようなら、なお面白いと思う。というわけで今回は楽器の家紋。キーボードだ。

鍵盤のラシドの部分、日本式で言えば、「イ、ロ、ハ」の部分がモチーフ。伝統的な家紋にもこういうシンプルなものが多いので、けっこう家紋らしくなったと思う。

ところで、ドレミファソラシドの音階は、英語やドイツ語ならCDEFGABC、日本式ならハニホヘトイロハだ。ABCにイロハの文字を振ったのはわかるが、なぜAではなくC(ハ)から始まるのか。これは「ラ」の音から始まる音階のほうが先にあったからだそうだ。
では、そもそも「ドレミファソラシド」とはなんだろう。どこかの国のアルファベットかと思って調べたら、紀元10世紀のイタリアで始まった言い方だそうだ。
当時教会音楽の中に、各節の頭の音がちょうど1音ずつ上がっていく曲があった。その歌詞の頭の部分をならべると、ド、レ、ミ、ファ…になっていたので、音の名前として使われるようになったのだそうだ。要するに当時の「ドレミの歌」からとったわけである。

リンゴ

先日リンゴのおすそわけを頂戴した。木のオーナーになっていて、今年の収穫の一部だそうだが、今年は豊作だったとか。本州から移住してきて、初めてリンゴが木になっているところを見て感動して、オーナーになったのだそうだ。そういうエピソードがあると、もらうほうもなんとなく楽しいが、品質も良かった。香りが高く、実がしっかりしていて硬い。たくさんあったので傷むのが心配だったが、長い間鮮度が下がらなかった。木から直接もいだものだからなのかもしれない。

ところで、リンゴにはアルツハイマーの予防効果があるそうだ。1日1個で、アルツハイマーが予防される。(大事なことなので2度言いました)ただ、日本のリンゴは大きいので、あれを一人で1個食べると、食事が入らなくなるかもしれない。海外の研究だから、小さなリンゴのことなのだと思う。西欧人の大きな手なら指先でつまむくらいの大きさで、丸かじり2.3口で食べ切れてしまうようなサイズだろう。日本のリンゴを1個ずつ食べてたら、予防どころか賢くなりすぎて、もう一度楽園を追放されかねない。その昔「リンゴをかじると歯から血が出ませんか」というCMがあった。あの時代もリンゴは小さかったのだろう。今ならかじりついても皮がむけるだけだ。下手をすると「リンゴをかじると、アゴがはずれませんか?」ということになりそうだ。

ちなみに「旭」という古い品種のリンゴがごく一時期だけ出回る。小ぶりだが気持ちがいいほど真っ赤で、皮だけでなく実の方まで赤く染まっている。実が柔らかく、あまりジューシーな感じではないが、とにかく酸っぱい。それも歯が溶ける感じの酸っぱさで、レモンより食べにくく、好き嫌い以前の「降参」というレベルだ。
だが、これをジュースにすると、じつに旨い。酸味、甘み、果実の香りのすべてが際立ち、他の果物のジュースが寝ぼけた味に思える。まるでウオッカでも入って、キレッキレになったような、文句なしのキング・オブ・ジュースである。運良く旭を見つけ、自宅で絞るほかに飲む方法はないが、その価値はあると思う。