来るか、プロンプト・エンジニアの時代

最近はAIが話題だ。「これからはAIの時代」とか、「AIが人間の職業に取って代わる」というような声もある。AIは入力された言葉をもとに画像や文章、音楽などのデータを作成する。その言葉次第で、思い通りになったりならなかったりするので、専門職が誕生するかもしれないと思っていたが、それが「プロンプト・エンジニア」と呼ばれることになったらしい。

さて、初めてパソコンが世に出たとき、これで「誰でもプログラムを作るだけで、電子計算処理を利用できる」と言われ、一方で「人間の仕事が奪われる」と言う声もあった。誰でもと言うのはちょっと無理があったものの、技術職などはすぐにとびつき、算盤や手書きでいいやという人は気にもかけなかった。新しい技術は、必ずしも誰もが習得しなければならないものではないはずだが、その後パソコンはブームになり、多くのユーザーが誕生した。それにともなって、PC本体や周辺機器の生産が増え、プログラマーだけでなく販売担当や教則本の編集出版、パソコン教室など、新しい業務や雇用が生まれた。

IT関係ではその後いくつもの新技術が登場し、そのたびに「これからはXXの時代」とか、「人間の仕事が奪われる」という声が上がった。なかには尻窄みで終わったものも多いが、概ね新しい技術は新しい市場や雇用を生み出してきた。そしてAIも、一過性のブームではなさそうな気がする。これまでのITブーム同様に新しい市場や雇用を生み出してくれるか、そしてプロンプト・エンジニアが花形職業になるか、ちょっと楽しみである。

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