AR(拡張現実)という技術が注目されている。現実の風景の中にCGで作った架空のキャラクターなどを組み込む技術で、例えばこんな動画を作る技術だ。
かなり馬鹿馬鹿しい動画だが、日本の日常的な風景の中に突拍子もないキャラクターを組み込んであるので、どういう技術なのか分かりやすいはずだ。同じ技術を使って建物や看板などを別なものに置き換えたり、その場にいない人物をさり気なく組み込んだりもできる。表現の可能性と、それを広める手段が増えて来たが、一方でどうとでも作り変えられるということで、動画の信頼度は下がっていくのかもしれない。
ちなみに、この作者はこんな販売サイトを作っている。
https://goingtothe.store/
販売しているのは自分の作品のキャラクターで、とりわけ高額なチェスセットの商品写真は、CGだ。おそらく現物はなく、注文があったらこのCGデータをもとに、3Dプリンタで出力するのだろう。個人が、ネットとAR技術と3Dプリンタを駆使することで、イマジネーションを形にしてリスクなしで工業製品として販売できる。ごく最近までできなかったことだ。中小零細企業や斜陽業界が活路を見出すヒントがあるような気がする。

