続・魂柱記

このブログにも何度も書いたが、バイオリンの内部には、魂柱という細い木の柱があって、上下の板を支えている。英語ではサウンド・ポストだが、日本語では魂の柱と言い、神道の用語のようなただならぬ厳かさを感じてしまう。

さて、私は8千円の激安バイオリンの他に、木製ケースのおまけでついてきた古いのを1台持っているのだが、激安の音がだんだん聞き苦しくなってきたので、古いほうを復活させてみようと思った。第一弦だけが調子が悪いのだが、さしあたり魂柱を取り替えたらなんとかなるのではないかと考えた。

専門店から届いた新品の魂柱がこれだ。直径5ミリ程度の、100均のクラフト用品売り場にもありそうな木片で、10本で500円ほどしかしない。安物ではあるが、最安値ではない。また、高級品と言っても、1本何万円もするようなのは存在しないらしい。
中古バイオリンが届いた時、馬鹿にきつく弦が張ってあって、少し緩めたら魂柱が倒れた。短いのを立ててごまかしてあったのかもしれない。今は同じものを別な収まりの良い場所に立ててあるのだが、今回は長さを調整した新品に替えようというものである。

余談だが、バイオリンはあちこち修理するだけでも楽しい。木製なので簡単な道具で作業できるし、ほとんどの部品の半製品を売っている。日本人だったら、演奏より製作に興味のある人が多いかもしれない。また、一から製作するにしても、一昔前ならしかるべき工房で修行しなければわからなかった情報が、ネット上にいくらでもある。部品ももちろんだが、専用工具や図面まで手に入るし、工程を丁寧に説明した動画もある。インターネットとは、奥深いものだと思う。

(明日に続く)

パブリック・ドメイン

近年になって、ときどき音楽著作権に関する恐ろしい話を聞くようになった。例えば、長年細々と営業してきた、ジャズ喫茶や歌声喫茶、ダンス教室などに、ある日突然著作権協会が訪ねてきて、過去数年分の未払いの著作権料、数百万円を請求され、それが原因で店を畳むことになった。
学校などでの音楽には利用には著作権料が免除されているが、京大の入学式の祝辞で、ボブ・ディランの歌詞を引用し、それをHPにアップしたことを著作権侵害と言ってきた。また、音楽教室へも請求され、ヤマハなどが集団で訴訟を起こしている。

前々からそういう話を聞いていたので、バイオリンの練習にはなるべく古い名曲を選んできた。今さら人前で演奏する機会などないとは思うものの、そこはそれ、万一の場合を夢見て安全策をとったつもりだったが、甘かった。作者の死後50年間保護されるのだ。けっこう練習してきたテネシー・ワルツは、民謡だろうとタカをくくっていたら、作曲者のピィー・ウィー・キングは、86歳まで生きて2003年に亡くなっていた。なんと私は99歳まで長生きしないと、おおっぴらに弾けないのである。こんなのにあこがれていたんだが。

そこで、せっかく練習するのならと、著作権切れ(パブリック・ドメイン)の曲で有名な名曲や好きな曲をパブリック・ドメイン名曲集と銘打ってリストアップすることにした。また、パブリック・ドメインではないが、1年後、2年後というように目前に迫っている曲は、これから練習するのにうってつけなので、それも調べていこうと思う。少しずつ増やしていくつもりなので、お役に立てれば幸いである。

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eBAYのバイオリン販売サイト

以前私がビオラを買ったeBAYサイトを紹介したい。ただしこの店が良いというわけでは決してなく、面白いというだけだが、国内の楽器店も通販サイトは、どうも興味本位で手を出せる価格帯が少なすぎるような気がするので、興味のある方は参考にしてほしい。

yitamusic

ここは中国メーカーの直販サイトのようだ。価格帯は2.3万円台と2.30万円台といったところ。最高額でも、日本では入門用と言われそうな価格だ。販売には、オークションと定価販売の2種類がある。オークションは、まず1ドル以下の開始価格からオークションに出す。開始価格は相当低いが、最終的には2.3万円程度で落札される。もしかしたらサクラがいて、適正価格まで釣り上げているのかもしれない。
落札者が出た直後には、同じようなクラスのものを定価で出す。落札できなかった入札者むけのものだろう。たいて落札価格のほうがやや安いが、それほど極端な差はない。けっこう古くから出品している業者らしく、ebayの評価は悪くない。売った後にしつこくメールが来ることもない。品質について評価できるほど分からないが、私が買った激安バイオリンに比べると、なかなかしっかりした作りのように思える。

同様の価格帯のバイオリンメーカーは他にも、du-shi ViolinViolin-Lover.comFeng-Violin-shopsなどがあり、どこも同じような価格で販売している。もちろん私には品質の評価など出来ないが、それぞれ長い間営業しているようだし、悪い評価も少ない。バイオリンは、自分で持ってみると案外とっつきやすい楽器なので、こういう手頃な価格のものが出回るのは良いことだと思う。