どこからが演奏だろう?

電子楽器が発達した一方で,自分で演奏していると言えるのかどうか,わからなくなるようなモノも生まれてきた.メロディだけ演奏すれば自動的に伴奏がついたり,鼻歌を楽譜にしたり,MIDIのように楽譜を入力しただけ演奏したり歌を歌ってくれたり.

MIDI装置を初めて見た時は,歩く格好のまま,その場で釘付けになってしまった.楽器店の店頭で,オーケストラ曲が流れるスピーカーのそばに,音とシンクロした譜面が流れているPCが置かれていた.店員に尋ねると,譜面を入力しただけでオーケストラ曲でも作曲できてしまうという.当時のことだからけっこう高かったが,衝動買いしてしまっい,しばらくの間,夜も寝ないでいじりまくった.その後楽器をやる友人に見せびらかしたら,やはりかじりついて朝まで帰らなかった.

初音ミク
キャラが一人歩きしてるが,これが初音ミク.

この時点では楽器だけだったが,その後,初音ミクを皮切りに,歌もPCでボーカルも編集できるようになった。それより前,発売元のクリプトン・フューチャー社に取材したときには,MIDI装置にはまっていた時だったから,楽器をシンセサイズできるようになって,後はボーカルを何とかと話し合ったのを覚えている.それより随分後の話だが,結局初音ミクを実現させてしまったのだから,頭がさがる.一気にブームになったが,クリプトンの地道な努力の成果で,決して突然変異のように誕生したわけではない.あれは歌ではないという人もいるが,立派に楽器のひとつだと思う.

さて、バイオリンはアコースティックもいいところだが,直接演奏に使わないだけで,電子チューナで調律し,YOUTUBEから模範演奏や伴奏専用の動画を集めるなど,電子的な手法を総動員して独学している.だいそれたことを狙うのでなければ,システムの力で弾けるようになっても不思議じゃないと思う.

次回「転調ソフトがあった!」(5/24公開予定)
乞うご期待!

楽器と調

ブルースハープは曲の調に合わせて,12個の楽器を使い分ける.だが、ブルースハープだけでなく,どの楽器もけっこう調が決まってるものなのだと感じた。ヴァイオリンもDやAの曲は弾きやすい.ピアノはあらゆる調を弾く楽器のような気がしていたが,C以外の場合は黒鍵を多用しなければならないので,やはりCに偏った楽器だとも言える.いまさら当たり前のことかもしれないが.

piano白鍵と黒鍵があるせいで,ピアノが調のある楽器になってしまっている.だからと言って,もし鍵盤を,半音順に白鍵だけ並べたら,どこが「ド」かわからなくなる上に,やたら鍵盤の幅が広くなって,手を広げた範囲に入る音が少なくなるだろう.なぜピアノがあんな風になってるのか,ようやくわかった.いまさら当たり前のことかもしれないが.

ピアノも曲調ごとに取り替えたら,演奏は楽になるのかもしれない.そこまでいかなくても,ポピュラー中心に弾くピアノは,B♭あたりに調律してしまえば,素人が弾きやすくなるような気がする.電子鍵盤楽器ならもうできているのではないか.邪道かもしれないが,愛好家の裾野が広がるのはいいことだと思う.

次回「どこからが演奏だろう?」(5/18日公開予定)
乞うご期待!

ブルースハープ

畏兄「昔の少年」氏はいつも忙しい.多趣味で,音楽でも車でも,いろいろなジャンルに詳しいが,特に昔やっていたトランペットをまた始めたいのに,その時間がとれないでいる.そこでせめてものなぐさめにブルース・ハープをおすすめした.

ブルースハープとはブルース・ハーモニカのことで,手の中にすっぽり収まるほど小さく,穴も10箇所しかない.同じ穴を吹く時と吸う時で音程が変わり,半音が出ないかわりに,隣り合った穴を2つ3つ同時に鳴らすと和音になる.半音が出ないので,曲の調に合わせて,全12種類のハーモニカがある.

そのなかで例えば「C」のハーモニカは,いわゆる「ドレミファソラシド」の音しか出ない.これだけなら童謡みたいな曲しかできないが,これを「ラ」の音から,「ラシドレミファソラ」と吹くと,Aから始まる短調(Am)のスケールになり,「G」から始めるとGの長調(GM)のブルース・スケールになる.それに加えて,音の出口を手で覆ったり開いたり,喉をすぼめて息の出入りを絞ったりすると,音程が微妙に変わりブルース独特の渋い音色になる.

氏にはGのブルースハープをおすすめし,バイオリンと相性のいい,DのブルースやEmの曲で合奏しようと持ちかけた.氏からは,いっそ「ストリート・ミュー爺チャン」をやろうと言われている.

次回「楽器と調」(5/14)公開予定
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カテゴリー「Bluesへの道」