So In Love

コール・ポーターの作曲。懐かしい「日曜洋画劇場の」エンディングテーマである。日本人にとっては番組が有名すぎて、普通に演奏されるのを聴いた人は少ないのではないかと思う。

日曜洋画劇場は1966から2017まで続いた、TV番組。番組開始時から淀川長治氏が司会を担当し、「サヨナラ、サヨナラ」で、日本中の人気者になった。1998年に淀川氏が現役のまま亡くなるが、その後番組も洋画から邦画中心になり、不定期放映になったりしながら2017年に終了した。
その間映画は映画館で見るものから、家族揃って家庭のTVで見るものに変わり、やがてビデオ、ディスクが普及してレンタルの時代になった。現在はサブスクがが話題だ。映画館は一時期斜陽とまで言われ閉館が続いたが、シネコンが中心になった現在はむしろスクリーン数が増え、賑わっているようだ。

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リンク切れ修正/パブリック・ドメイン名曲集

パブリック・ドメイン名曲集の一覧表で、ほとんどの題名から記事へのリンクが切れていた。確かに最近、アクセス解析結果に「404Notfound」が増えたような気はしていたが、「人生、そういうこともあるさ」で済ませてきた。今回たまたま発見できたので、すべてつなぎ直した。なかなか面倒だったが、そのせいか、最近の来場者数は増加気味である。

原因は不明。もしかしたら以前のアップデート、とりわけ新しい編集画面である「グーテンベルク」に切り替わった頃に、なにか起きたのかもしれない。新しい便利機能やプラグインに頼ると、それが変更になったりサポート休止されたときに厄介なので、なるべくシンプルなHTMLのタグを使うようにしてたのだが、かえってそれが悪かったのかもしれない。近代戦の戦場に駆けつけた古武士のようなもので、全く面目次第もござらん。(失敗をことさらにかっこよく言ってみた)

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Everytime We Say Goodbye

Cole Porter(1891-1964)の作品。John Coltraneのアルバム「My Favourite Things」からの演奏。
コール・ポーターは、ナイトアンドデイYou’d Be So Nice To Come Home Toなど、これまでもこの企画で何度も登場した作曲家。同じ作曲家ばかりにならないように気を配ってはいるのだが、今なお演奏され続けている曲が多く、どうしても登場回数が増える。それだけ時代を超えた名曲が多いということだろう。

コルトレーンのこの演奏もジャズファンにはおなじみだ。ここでは曲の最初と最後にテーマだけ吹いて、いわゆるアドリブは演奏していない。1966年の来日時には、空港でのお披露目に数10分間ものアドリブを吹いたとも言われるが、この演奏ではソプラノ・サックスの鄙びた音色のせいもあり、落ち着いたノスタルジックな雰囲気を感じる。

コルトレーンは、このアルバムのころからソプラノ・サックスを使い始めた。今では珍しくないが、ジャズにソプラノ・サックスを持ち込んだのはこの人からだろうと思う。ちなみにソプラノ・サックスを吹いてみたことがあるが、かなり大変な楽器だった。まず、テナーやアルトと違ってストラップで吊らず、右手の親指だけで持ち上げ続けるのがしんどい。小さな楽器に見えるが、手にすると真鍮ならではの重さがずっしりとくる。マウスピースが小さいので口元をうんと絞り込んで吹き込まなければならず、音程も不安定だ。何より素で聞くとチャルメラの音にしか聞こえず、とてもこんなしっとりとした曲を吹こうという気になれない。コルトレーンの演奏だって単音を切り出せばチャルメラ音ではあるのだが、流れて来たときには極上のバラードになっている。やはり巨人なのだと思う。

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