本ブログには「60歳になってからバイオリンを始めてみた」というメインテーマがある。ネット上でバイオリンが思ったより安かったから買ってしまったのだが、そもそもバイオリンに興味を持ったきっかけがSTROH VIOLIN(シュトローヴァイオリン)という不思議な楽器を知ったことによる。

かれこれ10年以上前、世界の珍しい楽器を紹介するサイトで見つけ、販売しているサイトを探してみた。が、どこでも売っておらず、あってもぼったくりか怪しい業者だけだったので手を出せないでいたのだが、このたびたまたま出品されているのを発見し、手に入れることができた。
STROH VIOLINは、1900年にJohn M.A. Stroh氏によって発明された楽器である。当時、蓄音機はすでにあったが電気式ではなかったため、録音する際には、音量の小さいバイオリンは記録しにくかった。そこでラッパ管をとりつけて音を増幅したのである。やがて1920年ころから電気式の蓄音機やマイクが登場し、STROH VIOLINは歴史から姿を消していった。現在では骨董品か、タイ辺りで作られているレプリカしか、手に入れる方法はない。これはタイ製だと思われる。
海外から特殊な楽器を買うのには心配はあったが、以前アフリカの太鼓を買っていた頃の経験からすると、あまりにも特殊なものにはニセ物が存在しない。問題はコンディションだけであるが、届いた状態は良好だった。何箇所か気になる点はあり、特にブリッジは山形のカーブが平坦で、隣の弦を一緒に弾いてしまうので新品から削り出さなくてはならない。が、それも楽しみのうちである。8千円の激安バイオリンで試しておいてよかったと思う。


