産業自衛隊

マスクがない。消費者用だけでなく、医療施設でもマスクが不足している。関係業界は増産体制をとっているが、設備投資までは出来ないでいる。それは当然だ。来年以降のあてのない増産のために、薄利で大量に製造しないとペイしない製造ラインを組んだりしたら、来年と言わず、コロナ騒動のほとぼりが冷めた年内にも倒産してしまうだろう。
それと、もうひとつの増産できない理由が人手不足だ。設備のキャパシティをフル活用できるだけの人材が足りていないことも十分考えられる。

そこで、陸上、海上、航空に続く「産業自衛隊」を創設してはどうかと思う。災害であれ何であれ、なにかの理由で特定の産業で急激に労働力不足が起こった際、駆けつけて労力を提供するのだ。産業に致命的な影響をもたらす点では、自然災害も労働力不足も同じだということで。また自衛隊であれば、宿泊、食事、福利まですべて自前で用意できるので、企業側で臨時増員のための特段の受け入れ体制が必要ない。大人数でなく、5人10人で助かる場合も多いだろうし、いざとなれば昼夜3交替体制もすぐとれる。

自衛隊本来の目的である国土防衛に関しても、産業自衛隊の役割は大きい。万一戦争が勃発し、特に国内で戦闘が起こった場合、日頃からさまざまな産業施設の立地や使用される設備、機器などに詳しければ、それだけ防衛が有利になる。地の利を活かすというわけである。
どんな場合にどの産業に出動するかについては、慎重かつ柔軟な判断が必要だが、今回のマスクのように、直接国民の安全と健康に影響する場合なら、議論を待たないだろう。

法的な整備もそれほど問題ないように思う。何しろ札幌は、災害でもなんでもない観光産業の振興のために自衛隊が65年間も大雪像を作り続けていて、それで八方丸く収まっている。あれを引き合いに出せば、大概の理屈は通るだろうと思うが。

※コロナについては、不安がっているより厚生労働省の関連サイトをしっかりよんだほうが安心できます。

弦を張り替える

バイオリンの弦を一新した。本当はもっと頻繁に張り替えないといけないらしいのだが、一旦治まった弦は、調律しなくても音程が狂わないので、面倒がって放置してきた。
ebayで、アメリカ製のフィドル用のスチール弦をみつけたので、換えてみたくなったのだ。価格は4本で千円ほどで、もちろん高級品ではない。だが日本でこの価格だと最低ランクだが、ebayでは、これより安いものもたくさんあった。また、フィドル用と銘打ったものは日本にはない。

これまでのはスチール弦で、4本とも針金状だったが、今回のは低いほうの2弦に、ギターのような細線が巻きつけてある。芯はスチールだと思うが、巻いてあるのは白い線なので、樹脂かもしれない。この糸巻き線の弾き心地はそれまでとはだいぶ違って、押さえた時に横滑りがしにくい。ゴマかしがききにくい分、指先をしっかり受け止めてくれる感じがする。音色は明るさと強さがでて良くなったと思う。各弦が音程が違っても均質な音色が出るようになった気がする。単に前のが劣化していただけかもしれないが。

弦の張替えとなるとやっかいなのは調律だ。バイオリンの糸巻きは木の穴に木の棒を差し込んであるだけなので、力を込めて押し込みつつ回さなければならない。それも角度にすれば1度もないくらい微妙な回転だ。行き過ぎ、戻り過ぎをいやになるくらい繰り返し、まぐれでうまく合うのを待つ。何度やっても慣れたり熟練しそうにもない、徒労感のつきまとう作業だ。

弦にファインチューナーという微調整装置を取り付けることもできるが、一般的には一番高いE弦にしかつけない。すべての弦につけると便利なのだが、いかにも初心者用の廉価版楽器に見えるので、自分も格好つけてE弦だけにしている。調律にくたびれてきて、こりゃ次回から全弦にファインチューナーをとりつけようか、と癇癪を起しかけた頃になぜかぴたっと調律が決まる。

思い起こせば最初に調律をしたときは、音程が上がった下がったでハラハラドキドキで、ぴたっと決まったときにはちょっと感動したものだ。それが今は、面倒だからさっさと済ませたいとしか感じない。うまくなったわけでもないのに初心は忘れ、熟練ではなく悪びれただけである。自分はなんて人間的なんだろうと思う。

送り主の住所をストリートビューで見たら、高架下の鉄材置き場(?)