タイトル画像の話 / チェスとAI

間違ってるかもしれないが、チェスや将棋、囲碁の世界では、もはや人間がAIにかなわないそうだ。なんだか残念な話だが、膨大なデータベースを擁するAIとの勝負は、ブルドーザーとの綱引きみたいなもので、始めからハンデが大きすぎたような気もする。

伝統的なゲーム類は単なる娯楽というだけでなく、用具一式が美術工芸品になっているものも少なくないし、そのチャンピオンは特別な尊敬を受ける存在であり続けた。人間の知や美意識を極めた世界だけに、いつまでも少々気品に欠けるディスプレイ画面が王座に君臨していて欲しくはない。いつの日か、AIを超える人間のプレイヤーに出てきてほしいものだ。

さてCG制作では、コマの造形に頑張りすぎて、ボードがややイージーになってしまった。もう少し重厚で装飾性の高い造形にしたほうがいいのだろうが、技術力よりクラシカルな装飾ができるだけのデザイン力が足りなかった。一方、緑のフェルト風のテーブル面は、我ながらよく思いついたと思う。実際こういう場所に置くケースはないと思うが、ビリヤードの台のようなので、知的な勝負事の世界観に合ってるだろう。

そういえばビリヤードなど体を使うゲームも、AIと産業ロボットがタッグしたら強いのだろうか。

2 thoughts on “タイトル画像の話 / チェスとAI

  • 3月 16, 2024 at 05:17
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    ボードもコマも十分質感がありますよ。チェスは良く知りませんが、ゲームと言えば戦闘もののオンラインゲームが主流になって、出来合いのもの感が強いですが、ゲームの基本は将棋や碁やチェスなどの頭脳ゲームでしょうね。AIに負けたと言っても、そのAIのデータは元々人間から得たデータでしょうからそのデータ量の違いは有るにせよ、実際には人間を超えてはいないのかも知れませんね。考えて見れば相撲も野球もサッカーもバスケも全てスポーツなどもゲームですね。人間の限界に近いところで人間の持つ体力と知力を使い分けてファンを沸かせるスポーツゲームにはAIなど介入して欲しくないですね。

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    • 3月 16, 2024 at 09:12
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      私もチェスはよくわかりませんが、伝統工芸品にもモダンなデザイン作品にも、素晴らしいものがありますね。ほぼ同じようなゲームなのに、将棋の盤と駒はこれ以上ないくらいシンプルなのも、東西の美意識の違いを表していて興味深いです。ちなみにチェスのマス目は8x8ですが、この絵は9X9。実は、将棋盤だったことになります。

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