Charlie Parker(1920-1955)の曲。思わず「ああ、ジャズ喫茶」と言いたくなるようなおなじみの名曲だ。演奏はChad.LB。現代のプレイヤーのいいところは、黄金時代の様々な名プレイヤーのスタイルを当然のように身に着けていて、次々繰り出して見せるところ。この曲もジャズファン、ジャズメンのDNAに書き込まれているような曲だから、演奏中も全員リラックスして笑顔が絶えない。特にピアノは初っ端からガンガン飛ばしてくる。
ところがいざサックスのソロになると、なんだか歯切れがよくない。ピアノの大暴れの後で座を鎮めようとしたのかとも思ったが、当人もちょっと首をひねりはじめる。本当ならベースだけをバックに、「何かが降りてきて」わがままプレイが爆発するところだが。
そこへ見かねたようにピアノのバッキングが入って、尻を蹴っ飛ばす。で、蘇ったChadが、前半の不調を吹き飛ばすプレイをたっぷりと聞かせてくれた。
なーんて、聞いたわけじゃないので勝手な感想だが、これもジャズファンの楽しみのひとつである。