曲は聞き知っていたが、タイトルを知らなかった作品。Roy Turk(1892-1934)とLou Handman(1894-1956)が作曲した。古い曲で、どのプレイヤーで有名なのかも分からないが、古臭さは感じない。ホテルのロビーや喫茶店でかかっていても違和感がないだろう。
その昔誰かから、音楽は音符の組み合わせだから、そのうち出尽くしてしまうという話を聞いたことがある。確かに今後、この曲のようにシンプルで美しく、聞きやすく、覚えやすく、歌いやすくて演奏しやすい、というような曲は出てこないかもしれない。また、この曲は期限が切れているが、今、私が作曲したと言って登録しても通用しないだろう。そのへんの考え方がよくわからない。
心のままに作曲すると、過去のどれかの曲になってしまうので、どこか少しずつ変えなくてはならず、そのせいで収まりが悪く煮えきらないような曲が氾濫してしまう。作曲してもそれを発表するには、過去の膨大な作品データベースを検索してチェックする技術や時間が必要になる。そんな時代が来ているのかもしれない。
今回は、今まで紹介する機会のなかったフランク・シナトラの歌で。