名曲世界遺産

当サイトではパブリック・ドメインの名曲を紹介しているが、いまだに音楽の権利関係がよく分からない。昔は作曲者の死後20年程度ではなかったかと思うが、現在はTPP締結によって70年まで延長されたという。こうなるとどの曲がパブリック・ドメインなのか、プロ演奏家でもわからないだろう。例えば、アーチストがステージで予定にない曲を演奏したくなったら、まず弁護士に問い合わせろということだろうか?そして、そもそも作曲者はそんな状態を納得できるのだろうか?

音楽家は世事に疎い人も多いから、周囲のものが権利を守らなければならないというのはわかる。でも、死後までというのはどうなんだろう。自分の曲が一切の制約なく人々に親しまれてほしいとは思わないのだろうか。一世を風靡してひと財産稼いだなら、子孫は築いた資産を受け継いで運用すればいいだろうし、それほどでもない曲ならそもそも大した金額は産まない。子孫や権利の購入者まで引き継がなくてもいいのではないだろうか。長い保護期間の間に忘れ去られてしまえば、あたら名曲を抹殺してしまうことになる。

そこで「名曲世界遺産」という制度を考えた。一定以上ヒットした曲は、権利者が望めば「名曲世界遺産」として登録され、同時に権利が消失するのだ。もちろんアテが外れる人も出てくるだろうし、逆にファン団体から登録するように圧力がかかるかもしれない。が、そんなひと騒動こそ作曲者冥利というもの。世界中いたるところで、感謝とリスペクトを込めて曲が演奏されるというような光景を、当人が生存中にみることができるかもしれない。そして、バブル超えの株価に湧く日本企業が、なんとあのビートルズの名曲を買い取り、世界遺産として解放してしまってもいいのだ。

作品一覧へはこちらから

My Baby Just Cares For Me

Walter Donaldson(1893-1947)の曲。知らない曲なので少々気が引けるが、映画ファンなら、ジャズコンサートでは珍しくはしゃぎまくっているピアニストを見て、おや?と思うだろう。

ジェフ・ゴールドブラムである。ジュラシックパークでは、気難しく妥協を知らない数学者を好演し、主役のチラノザウルスの次くらいの存在感を見せつけてくれた。ロボコップのピーター・ウェラーとともに、「The Mildred Snitzer Orchestra」というジャズバンドを結成し、アルバムも出している。1952年生まれで現在72歳。こういう天真爛漫な歳のとり方も悪くないな。

作品一覧へはこちらから

Taking a Chance on Love

Vernon Duke(1903-1969)の作曲。演奏は、Chad LB。シナトラやトニーベネットなども歌っている、ポピュラーの名曲である。ピアノとテナーだけでテンポなしのバラード調で始まった演奏は、小粋なスウィング感あふれるソロに。他の楽器がいない分助けがないので大変そうだが、のびのびと楽しそうである。

これはなんという曲だったかと、調べたら曲名は知らなかった。そして、出だしの部分はよく覚えているが、終わりのほうをはっきり覚えていない。レコードをちゃんと聞いたのではなく、テレビやラジオの番組タイトルかなにかで、後半部分まで流れなかったような気がする。古いポピュラーにありがちだ。
その昔深夜ラジオの「ナベサダとジャズ」という番組で、渡辺貞夫が「曲名をしらないまま演奏している曲もある」と言っていたのを思い出した。

作品一覧へはこちらから