大きな古時計

アメリカの作曲家、ヘンリー・クレイ・ワーク(Henry Clay Work, 1832-1884)の作品。もっぱら童謡、唱歌の扱いで、youtubeでも子どものピアノの練習風景などの動画が多いが、数年前平井堅が歌ってヒットしたこともある。
こういう音楽をカントリー・ウェスタンというのか、ブルーグラスというのかわからない。最近聴く機会がなかったが、イヤ味のない良い音楽だと思う。


「おじいさんの時計=グランドファーザクロック」という時計がある。2メートル前後の縦長で、上に文字盤があり、その下の箱には、約1メートルの振り子がゆれている。たいてい風格のある彫刻が施されていて、お金持ちの調度品という感じだが、もともとはロングケース・クロック、トール・クロック、フロア・クロックと言った。当時はもっとも正確な時計として、学校や役所などの公共の場にも置かれていた。この曲が流行ってから、おじいさんの時計と呼ばれるようになったという。

Stella by Starlight

邦題は「星影のステラ」。ヴィクター・ヤング(1899-1956)の曲で、実に多くのプレイヤーが演奏している。動画も豊富で、目移りがしそうだったが、ジョージ・ベンソンのギターとマッコイ・タイナーのトリオでの演奏を選んでみた。
マッコイ・タイナーは有名なコルトレーン・カルテットのメンバー。パブリック・ドメインの紹介ではあまり登場機会がないんじゃないかと思って選んだ。多くの音を鍵盤に叩きつけるような独特の奏法は、あまり調律されていないクラブのピアノを弾くことが多かったので、音の狂いを押し切るようなスタイルになったのだという。
ジョージ・ベンソンは、マスカレードのヒットでグラミー賞をとるなど、ポップスのプレイヤーという印象が強いが、こうして聞くと実にいい感じのジャズ・ギタリストだ。

ところで、youtubeでは、この曲のギター演奏の教則動画が多かった。ちょっとギタリストがうらやましいと思った。

So In Love,I Concentrate on You,Anything Goes

コール・ポーター(1891~1964)の作品を一挙に3本収録した動画。昔の人だが、さまざまなジャズ。プレイヤーに取り上げられてきているので、どの曲もなじみ深い。ここに紹介した以外にも今でもよく演奏される作品がたくさんある。パブリック・ドメインの神様みたいな作曲家である。

ジャズバイオリンの草分けにして頂点=ステファン・グラッペリと、ヨーヨーマのチェロという、豪華顔合わせも魅力だ。

音楽権利情報検索ナビ

さて、このブログには「パブリックドメイン名曲集」というカテゴリーがある。これは、せっかく楽器を練習しても、権利関係で人前で演奏できない、というようなことがないよう、権利が消滅した名曲を探し出そうという主旨だ。これがなかなか難しく、好きな曲、名曲は大概権利が生きている。という話を何度か書いたが、先日「音楽権利情報検索ナビ」というサイトの存在を知った。「平成29年度文化庁実証事業」だそうで、お上が音楽の権利情報を一発で教えてくれるのではないかと期待して見に行った。なんでも、

「音楽権利情報検索ナビ」は、あらゆる国民が著作物を創作し、利用する「一億総クリエーター」・「一億総ユーザー」時代にあって、著作物の適法かつ円滑な利用を促進する環境整備のために文化庁が実施する実証事業の一環として開設したサイトです。

だそうだから、これはもう間違いないと思ったのだが。
https://www.music-rights.jp/

どうやらここには、発売されたCD収録曲について、映画やTV番組、CMなどに使うと誰のどういう権利にひっかかるかという情報しかなかった。民謡などの明らかに権利が消失している曲についても、そのことがなかなか分かりにくい。要するに権利のある作品をどんどん使って金を払ってね、ということらしい。しかもこのサイト、なぜか公開が今年の2月1日~28日の間のみ。実証実験だからしかたがないかもしれないが、今後正式版になったら、さらにパブリック・ドメインを見つけにくように変更されるかもしれない。気になる曲がある場合は、非常に使いにくいが、今のうちに確かめておくといいかもしれない。それにしても音楽権利関係というのは、妙にうさんくさい。

Take the ‘A’ Train

まさかのA列車がパブリック・ドメイン!てっきりデューク・エリントンの作曲だと思って、確かめもしなかった。(エリントンは1997年没のため、作曲者の死後50年という、権利保護期間内)が、これはビリー・ストレイホーン(1912-1967)に依頼した曲だった。新春第一回にふさわしい、ビッグタイトルのご紹介である。

ただし、こういう場合にパブリック・ドメインといえるのかどうか、専門家ではないので責任は持てない。特にアメリカは、TPPで著作権保護期間を70年に延長しようとしてる、とも言われているので、油断大敵である。ともあれ、この曲は作詞作曲ともにストレイホーンなので、今回は歌詞まで掲載してしまおう。

You must take the “A” train
To go to Sugar Hill, way up in Harlem
If you miss the “A” train
You’ll find you missed the quickest way to Harlem

Hurry, get on, now it’s coming
Listen to those rails a-thrumming all aboard
Get on the “A” train
Soon you will be on Sugar Hill in Harlem

You must take the “A” train
To go to Sugar Hill, way up in Harlem

You must take the “A” train
To go to Sugar Hill, way up in Harlem
If you miss the “A” train
You’ll miss the quickest way to Harlem

Hurry, get on board, it’s comin’
Listen to those rails a-thrumming all aboard
Get on the “A” train
Soon you will be on Sugar Hill in Harlem

Harlem, boy
Next stop is Harlem

Next stop, Harlem
Come on, get aboard the “A” train

Get aboard
Next stop is Harlem
Take the “A” train