アルツハイマー病、治療薬は3年以内、ワクチンは10年以内に実用化の見込み

昨日はエイプリルフール。今日、2日早々に新しい記事をアップしないと、いつまでもおふざけ記事がトップになってしまう。

さて、昨日はさまざまなサイトがジョーク記事で飾られた。日曜だったこともあり、それらを楽しく見て回ったが、NEWSWEEK日本版に、衝撃的な記事があった。

アルツハイマー病、治療薬は3年以内、ワクチンは10年以内に実用化の見込み

エイプリルフールとはいえ、まさか天下のNEWSWEEKがジョークではないと思うが、ちょっと信じられない気もする。要するに自分は「間に合った」と思ってもいいのだろうか?一般的に新薬は開発から認可まで時間がかかるらしいが、間違いなくこれは認可が早いだろう。なぜならご高齢の政治家がせっつくからだ。
かつてバイアグラがそうだった。心臓病の権威に依頼して特急でデータをとりまとめさせ、待ち構えていたお役所が、電光石火の早業で認可した。これで多くのご高齢の政治家先生が「間に合った」ものと思われる。もっともそういう熱意に満ちた方々には、デンプンを固めた偽薬でも「効いた」とは思うが。

もっともらしいが、これはウソ広告らしい

実写版「おばけのQ太郎」

最近映画館に行くと、邦画が多いのに気がつくが、その多くはライトノベルや漫画、アニメの実写化作品だ。ストーリーやキャラクターはもちろん、背景や音響までマンガ家やアニメスタジオが作り上げたものに、人気アイドルをキャスティングするだけだから、リスクも少なく作り放題なのだろう。そんなファンを馬鹿にしたようなやり方が日本の映画界にとって良いわけもなく、私は努めて見ないようにしている。多少評価の高いものがあっても見ない。彼らの頭を冷やすには興行成績以外にないので、中途半端に好調だと間違ったメッセージを伝えてしまうかもしれないからだ。

そんな中、しばらく前から映画ファンの間で「オバQはすごいらしい」という声が上がっていた。まさかのオバQ、それも実写化である。マンガの実写化もネタがつきたかと思うような企画だ。間違っても行かない、小さな子どもにこそ安直すぎて見せたくない。そんな気持ちだったが、半ばイヤイヤ知人のお付き合いで行った試写会で心をうばわれた。

もちろんオバQはCGだ。だが、ごまかし技術としてではなく新しいキャラクター創造のための技術として生かされていて、「ああ、マンガってこうだよね」という存在感に満ちている。トイ・ストーリー等のピクサー/ディズニー作品のキャラクターにも劣らない存在感だが、あの昭和の懐かしい空気を再現した実写部分との融合具合は、彼らを超えたと言ってもいいだろう。

そして、ここに書くわけにはいかないが、我々はその驚くべきストーリーの中で、少年時代に失ってしまった「正義」や「勇気」と再会する。久しぶりの、エンドロールまで誰も立ち上がらない映画。男にも涙をぬぐう時間が必要なのだ。

 

 

 

今日はエイプリルフールです。

レミーのおいしいレストラン

2007年、ディズニー/ピクサーによる、フルCGアニメである。フランス料理への愛情に満ちた、非常に味わい深い作品だった。

監督のブラッド・バードはなかなかやんちゃな人で、2004年の同じくディスニー/ピクサー作品の「Mrインクレディブル」では、冒頭で主人公一家の父親が勤める保険会社が描かれている。満期の保険金支払い担当なのだが、「支払い」とは名ばかりで、難癖をつけて支払わないで済ませる役目だ。年金ぐらしのお年寄りなどには、つい払ってしまうので上司から叱責を食らう毎日。よくそんな描写をしたものだと、驚いた覚えがある。日本では絶対に制作できない。

「レミーのおいしいレストラン」も少々クセもので、大きく評価が別れている。悪い評価のほとんどはネズミが厨房を駆け回り、料理を作るシーンが原因だ。しかも、予想以上に「ネズミネズミ」しているのである。
だがそれこそが主題で、本物のフランス料理であれば、たとえネズミがつくったものであろうと、冷凍食品やマーケで売りまくるアメリカ料理とは比べ物にならない。料理のレシピはフランスの宝で、あくまで忠実につくられなければならないが、同時に、その偉大なレシピに新たな一品を書き加えるシェフは、最大の経緯を払われる。たとえそれがデスミでも。そして、何が本物かそうでないかをを決めるのはフランス人なのだ。そんなメッセージが聞こえてくる。

残念ながら現在では、名の通ったレストランでも仕込んで冷凍したものを使ったり、店の看板であるスープを、業者に外注している。それはもちろん本物ではないし、本物はフランスに行かなければ食べられない。悲しいかな、私には縁のないものだし、そういう限られた場所と文化の中で生き続けているものなのだ。

さて物語だが、料理で言うメインディッシュは料理評論家のアントン・イーゴとの対決だ。EGOなどという名の通りの毒舌家で、主人公が働く店の前オーナーが死に、星を落としたのもこの男が原因である。だが、勝負はあっさりとレミーの勝ち。実はネズミが作っていることを明かされ、新しい店で再スタートを切った時には、しっかり常連になっている。彼もまたフランス料理を愛し、冷凍食品やアメリカ料理を認めないフランス人なのだ。

ラストシーンは、隅々まで主人公の手が届く小さなビストロで、イーゴ氏がお気に入りの料理を味わった後で
「デザートで驚かせてくれ」
というところで終わるが、エンドクレジットを見なかった人は、そのデザートを食べずに帰ったことになる。

ここにある「no motioncapture」の言葉は、エンドクレジットの最後に出るのだが、これには本当に驚かされた。少々くどい説明になるが、「モーションキャプチャー」というのは、人間の役者に演技させた動きをセンサーで読み取り、CGキャラクターの動きに変換する技術である。動作がリアルなうえ、手間もかからない。だが、人間ばなれした漫画チックな動きはできない。

ではそれをしないというのはどういうことかというと、昔のセルアニメ同様、アニメーターがキャラクターの動きを1コマ30分の1秒ずつ、表情から指先まで、チマチマ動かしては撮影したということだ。ごく小さな動きだけを積み重ねて、通して見た時にダイナミックでなめらかな動きになるように、予測しながら動かすのだ。これは一種の特殊能力で、やれる人は限られている。かのディズニーでも、動きをつけるのは大変で、「美女と野獣」では、昔の白雪姫のダンスシーンの動きをそのままなぞった程だ。

というように、エンドクレジットの最後に、おそろしく手のかかった、しかし、さっぱリとした後味のデザートが提供され、この極上のフルコースは終わる。他のディズニー/ピクサー作品では、こういうのは出ないようだから、本作の見所のひとつだろう。