コロナ終戦と下水サーベイランス

5月8日から、これまで2類相当の感染症だったコロナが5類に移行した。5類になったからと言って一旦感染すれば深刻な症状に見舞われることは変わりなく、感染しにくい病気になったわけでもない。また、認知に関わる後遺症もあるという。一方メディアなどは、これまで続けてきた感染者数や死亡者などの発生状況を更新しなくなった。マスクをしない人も増えてきて、なんとなく終戦気分であるが、これまで武漢型、デルタ、オミクロンと、どんどん感染のピークが高くなってきた。次のさらに大きなピークが来ないとは限らないし、密かに次のピークが来てもわからない。これまで口にしてたマスクで目隠しして生きろということかもしれないが。

5類移行後も引き続きCOVID-19のまん延状を知ろうと思ったら、自分の知る限り札幌市と小松市の「下水サーベイランス」くらいしか見つからない。コロナ感染者が増減を、下水中のウィルスの痕跡を調べて公開しているのだ。(※仙台市も、データの公開はないが、増加や減少などの傾向を文章で報告している。)
うっかり更新しなくなったメディアのグラフなどを見てしまうと。GWがあったのに変わりなく低いままのように思ってしまうが、下水サーベイランスを見ると現在感染拡大中なことがわかる。
札幌市下水サーベイランス
小松市下水モニタリング
仙台市下水ウィルス情報発信サイト

全国で情報公開しているのが2市だけというのは心細いし、行政はいつ更新を停止するかもわからない。そこで民間で下水検査し、情報公開する仕組みがあっても良いような気がする。さしあたりクラウド・ファンディングなどで立ち上げ、寄付で維持できれば良いと思う。

5/15~5/21 札幌市の状況
5/19 小松市の状況

最近IT業界がおかしい

IT業界は、これまで常に花形産業として時代の最先端を走り続け、ビジネストレンドや便利で楽しいグッズ、サービスを提供し、設備投資や雇用、そして大富豪を生み出し続けてきた。それも、我々年寄りの若い頃から絶えず変革しながら、成長と拡大を続けてきたが、ここに来て様子がおかしくなってきたように思う。

まず、そろって人員削減が始まった。そして、機を同じくして、これまで提供されてきたさまざまなサービスが、次々終了し始めた。これまでIT業界は、新しいサービスをまず無償で提供し、十分普及したのを見計らって有料のオプションやグレードアップしたサービスを提供するという戦略を取ってきたが、その大本であるサービスの廃止が増えている。そしてそれに代わるような新しいサービスも登場していない。もしかしたら中国向け事業を減らしてるのかもしれないが。

鳴り物入りで登場したメタバースも、蓋を開けてみれば下半身のないキャラクターが殺風景な空間を動き回るだけだったこともあり、最近はあまり話題に上ってこない。AIは今でこそブームだが、IT業界の巨人たちが次の時代を託すには、ちょっとひ弱な気もする。

ちなみに往年のITの巨人、ビル・ゲイツ氏は、マイクロソフトを離れ、気候変動、世界の健康・開発、教育などに関する慈善活動に専念する一方、アメリカ最大の農場主でもあるそうだ。そういう時代になりつつあるのかもしれない。

来るか、プロンプト・エンジニアの時代

最近はAIが話題だ。「これからはAIの時代」とか、「AIが人間の職業に取って代わる」というような声もある。AIは入力された言葉をもとに画像や文章、音楽などのデータを作成する。その言葉次第で、思い通りになったりならなかったりするので、専門職が誕生するかもしれないと思っていたが、それが「プロンプト・エンジニア」と呼ばれることになったらしい。

さて、初めてパソコンが世に出たとき、これで「誰でもプログラムを作るだけで、電子計算処理を利用できる」と言われ、一方で「人間の仕事が奪われる」と言う声もあった。誰でもと言うのはちょっと無理があったものの、技術職などはすぐにとびつき、算盤や手書きでいいやという人は気にもかけなかった。新しい技術は、必ずしも誰もが習得しなければならないものではないはずだが、その後パソコンはブームになり、多くのユーザーが誕生した。それにともなって、PC本体や周辺機器の生産が増え、プログラマーだけでなく販売担当や教則本の編集出版、パソコン教室など、新しい業務や雇用が生まれた。

IT関係ではその後いくつもの新技術が登場し、そのたびに「これからはXXの時代」とか、「人間の仕事が奪われる」という声が上がった。なかには尻窄みで終わったものも多いが、概ね新しい技術は新しい市場や雇用を生み出してきた。そしてAIも、一過性のブームではなさそうな気がする。これまでのITブーム同様に新しい市場や雇用を生み出してくれるか、そしてプロンプト・エンジニアが花形職業になるか、ちょっと楽しみである。