Internet Explorer サポート終了

Internet Explorerのサポートが昨日で終了し、microsoft製ブラウザはEdgeになる。公開から27年間だそうだから、思えば長いつきあいだった。私の場合最初のブラウザはNetscape Navigatorで、現在はしばらく前からfirefoxを中心に複数のブラウザを使っているが、それでも一番長かったのはIEだったと思う。MACとは色味や画面上でのピクセル数の数え方まで違っていて、タイトな作りにするとMACからはデザインが崩壊して見えることもあった。それを乗り越えるため、1ドット単位での調整をしなければならなかった。あの頃を思うと、現在のCSS中心のレスポンシブなレイアウトはデザイン要素同士の間に安全マージンがありすぎて、なんだか締まりがないようにも思う。

IEが消え、生き残ったブラウザはどれもプライバシー尊重をうたうが、広告表示を制限しようとはしない。ブラウザはTVと違って、広告を排除するためのツールがある。これは、動画サイトのスムーズな視聴などのために不可欠で、試しにはずして見ると、広告だらけでTV番組どころではない。一方、ブラウザ各社はこういうツールを使わせまいとし、あるいは無効にしようと必死だ。OSやブラウザのバージョンアップ、新システムへの移行などは、プライバシー保護機能の向上をうたいながら、その実広告ブロックツールの排除が目的だ。これからのネット広告は、こういうIT企業の抗争に巻き込まれることなく、コンテンツの内容そのもので視聴を集める工夫がますます必要になる。

ともあれIEよさらばである。最初にIEに触れた頃は、日々新しい世界が広がっていくような気がしたものだが、いまは囲い込まれているだけなんじゃないかとも思う。

化石と呼ばれてから、もうだいぶになるなあ。

米露開戦/トム・クランシー

GW中に、今のご時世にピッタリのハイテクサスペンス「米露開戦」(トム・クランシー著)を読んだ。タイトルは米露とあるが、邦題は日本の出版社の創作で、ロシアのウクライナ侵攻を撤回させて米露開戦を未然に防ぐ話である。もちろんフィクションもいいところで、ロシアはボロディン大統領、アメリカは、なんと著者のデビュー作「レッドオクトーバーを追え!」の主人公、ジャック・ライアンが、大統領になっている。

トム・クランシーといえば、リアルなハイテク軍事知識に基づいた国際サスペンスという、新しいジャンルを切り開いた作家で、軍事関係者にも愛読者が多い。フィクションながら、国際政治に今何が起こっていて今後何が起こりうるか、読者に考えさせる作品が多い。初版は2013年で、これが作者の遺作となったが、翌年には果たしてロシアのクリミア半島侵攻が始まっている。

作者はアメリカ人だけあって、”ボロディン大統領”に対する強い警戒感や忌避感が伝わってくる。とりわけロシア系マフィアとのつながりなどは、これはフィクションといい聞かせながら読まなければならなかったほどだ。

ただ珍しくおもしろく、月日の経つのも夢のうち

童謡「浦島太郎」の一節である。若い頃にちょっと良いことをしたが、その後調子に乗って浮ついた暮らしをしたあげく、やめろといわれてることをやって、気がついたら白髪のもうろく爺い…。なんだか耳の痛いような歌だが。
もし浦島が最後まで玉手箱を開けなければどうなっただろう。住んでいた村も知人も何一つ残っていないのは心細いが、肉体が若いままならなんとか順応して暮らしていけるだろう。だが、晩年になるにつれて「あの時に玉手箱を開けていたら…」という未練が大きくなる。それなら最後に開ければいいだろうと思う人は年寄というものを知らない。それまで続けてきたことに大変革を起こす決断力が衰えているので、これで最後という決断は到底できないのだ。

開けてはいけない箱といえば、ギリシャ神話のパンドラの箱。開けると、中からさまざまな災厄が飛び出してくるが、最後に希望が残る。いい話ふうだが、やらかしてしまった災厄の後始末もせず、あやふやな希望にすがって生きるというのも痛々しい話だ。童話、神話はもともと教訓話なので、こどもだけでなく、大人になってからでも真剣に読む価値があるくらいだが、残念なことに大抵の場合は手遅れだ。おそらく書いた人も、手遅れになってから気がついて、せめて書き残そうとしたのではないだろう。

箱といえばもうひとつ、舌切り雀の大きなつづらと小さなつづらの話。これは好奇心に負けた話ではなく、選択の話である。自分ならどちらを選ぶか。私は欲張り爺さんではあるが、小心かつ疑り深くもあるので、おそらく小さいつづらを選ぶだろう。で、中はなにかといえば、もちろんお化けである。「大きい方にはお化けが入ってる」のではなく、実は「あさましい心の持ち主があけるとお化けが出てくる」という教訓だからである。

今日は私の誕生日。何歳になったかは秘密だ。この歳になると、年齢など恥部にすぎない。

箱のモンスター、ミミック。実は神話などには登場しない、ゲーム時代になってから生まれたものらしい。