意味が逆になった言葉

世間一般で、正しい意味とは逆の使い方をされている言葉がある。

拙速:
1.急いだせいで、しくじること。(一般的な使われ方)
2..上手ではないものの、スピーディに対応したせいで結果オーライなこと(原義)
もともとは孫子にある言葉。下手なやり方だが急いだおかげで勝てたという戦はあるが、ゆっくり巧みに勝ったというのは、聞いたことがない。という意味。

パフォーマンス:
1.言葉だけ、見せかけだけで中身のないアピール(一般的な使われ方)
2.実質、実体、本質のこと(原義)
ただし、コストパフォーマンスという場合は、実質という意味で使われるが、cost performanceという英語があるから。

ホウレンソウ:
1.部下は報告、連絡、相談を欠かしてはならない(一般的な使われ方)
2.上司は、いつも部下から報告、連絡、相談をされるようでなければならない(原義)
たしかそのはず。提唱した人が自らそう言っていた文章を読んだ覚えがある。

確信犯:
1.悪いとわかっていることを、ぬけぬけとやる人のこと(一般的な使われ方)
2.全く悪意はなく、正しいと確信して犯行に及んだ犯罪者。
れっきとした法律用語として定義されている。例えば、相手の健康のためと信じて疑わないで誤った民間療法を行い、傷つけてしまったというような場合らしい。悪いとわかっていてやるのは、確信犯ではなく普通の犯罪者である。

というような話をその昔に書いたことがある。どちらが正しいなどと言い張ってもせんないので、自分では使わないようにしていたが、ついに辞書にも両方の意味が載るようになった。まさに言葉は生きているというやつである。ちなみに、最初におかしな使い方に気がついたのは、たいてい政治家のインタビューだった。

サンドウィッチ

昔からサンドウィッチが好きだ。その昔ニューヨークのデリカテッセンを紹介した本で、ごく薄い食パンに、やはりごく薄くスライスした膨大な枚数のコーンドビーフを挟んだのを見てから、それが自分のめざすサンドウィッチ像になった。当時はそこまでのサンドを出す店がなかったが、今ならどこかのカフェにありそうだ。
ともあれ自分で作るしかなかったが、日本のハム類は1枚ずつ食べるためのものなので、厚く重ねると塩味が濃すぎる。そこでブロック肉を塩漬けして茹でてスライスした。これで、1枚だけなら屁の河童だが、枚数を重ねてサンドにして初めて旨さがわかるサンド用のハムができた。また、トマトやレタス、マヨネーズなど水っぽいものをたっぷりのせたものも好きなので、業務用の梱包資材店で、ハンバーガー用の紙袋も用意した。

食パンも薄いものはなかなか売っておらず、あっても一袋で値段が倍。一番の問題は角型食パンはどれも上が凹んで、断面がM型になってることだ。ふわふわした食感のものが好まれており、主にトースト用だからかもしれないが、これはほぼどの食パンも同じ。他の家庭ではあの状態からどうやってサンドイッチにするのか、非常に不思議だ。風味もちょっと難ありで、甘ったるい人工的な香りがして、ハム類、レタス、トマトなどと合わない。つまり全滅である。
唯一の救いは、業務スーパーの1本ものだ。表面がバリッと硬めに焼き上げてあって型崩れがしにくく、中身も変な香りや甘みががない。これを買うようになってから、1cmの角材で専用ガイドを作り、研ぎ上げた菜切り包丁でパンくずひとつ落とさず鏡面スライスにしている。残った分はそのまま冷凍し、さらにミキサーでパン粉にすると、少人数家庭でも多すぎることはない。
同じ悩みを持つ人は多いらしく、最近はこだわりの食パン専門店が増えてきた。中にはおかしな店名をつけて、お菓子さながらに甘ったるいのを売る店もあるが、先日知人から頂戴した銀座の銘店のものは、粉の品質と焼き加減の良さだけで勝負した、至極まっとうなものだった。それからはもっぱら銀座からお取り寄せ、というわけにはいかないものの、ささいなわがままを気に留めてくれたというのはなんともうれしいものだ。

ちなみに、アメリカンな具だくさんサンドとは逆に、キュウリをはさんだ薄いサンドウィッチがあるが、あれはイギリス式で、1851年に始まった。この年のロンドン万博に総ガラス貼りのクリスタルパレスが出展され、貴族の間でも自宅に温室を作るのが流行った。そして冬にキュウリのサンドウィッチを出して、来客に温室を所有してることをアピールしたのである。格式高くも鼻持ちならない一品であって、もちろんキュウリとパンの相性は最悪だと思う。

モスクワ/アドミラル・マカロフ/シェヘラザード

ロシアのミサイル巡洋艦「モスクワ」に引き続き、フリゲート艦「アドミラル・マカロフ」も撃沈されたらしい。こうなるとまぐれや偶然ではなく、対空システムが崩壊しているということだろう。だとすれば、ロシア艦隊は今後も艦船を失い続けるかもしれない。
ところで船といえば、ぷーさんの所有する、世界第13位のスーパーヨット「シェヘラザード」がイタリアによって差し押さえられたらしい。2019年にできたばかりで、建造費は910億円。その分を対空システムの整備に当てれば、モスクワが沈むこともなかったような気がするが、軍事費であれなんであれ、自国のために自腹を切っていては、独裁者とは言えないのだろう。

ちなみに、独裁制イコール悪政のように言われるが、世界には独裁国家のほうがずっと多く、善政が行われているところも少なくない。特に途上国、弱小国なら、選挙を実施して議員に報酬を払い、議会を開催する費用があったら、海外留学経験のある王様と代々国に尽くしてきた大臣が、その金でさっさと学校の建設を決めてしまったほうがずっといい。時間と金がかかる民主政治は金持ち国用の高級品のようなもので、我々は幸いにもその恩恵に預かっているが、そうできない国を見下すのはちょっと嫌味かなとも思う。
彼の国のぷーさんも独裁者だから悪いのではなく、単に暴君が悪政を行っているのが問題なのだ。

縮尺はだいたいOKのはず