バレンタインスペシャル / 君の名は。

バレンタインデーにちなんで、このブログの読者は多分見てないと思うが、気にはなっているであろう「君の名は。」を見た。広告関係者として一見の価値ありなので、レンタルに降りてきたらと思っていた。が、大変なヒットになってしまい、いつになるかわからなかったので。「結婚したくなる映画」というレビュー記事があったことも気になっていた。はたして何か新しいトレンドが生まれたかどうか。

新海作品の特色は、背景画像の美しさだ。それも、駅のホームや雑居ビルの立ち並ぶ街角、ごく普通の住宅地の家並みなど、本来それほど美しくはないはずの光景に、丹念に光の装飾加えて、夢のような光景に仕上げる。
恋人ができたり、入試に合格したり、大金が手に入ったりというような、人生の幸福の絶頂には、アドレナリンが湧き出し瞳孔が開いて、いつもの風景もこんな風に見える。その瞬間を再現してみせたような背景である。日常生活に直結している分だけ、世界自然遺産やマハラジャの宮殿よりずっと良い舞台装置だ。その中でなら、どんな商品もさぞ魅力的に見えるだろう。

わざわざ見に行く気のない人のためにざっくりいうと、同じ監督による以下のCMがこの映画のエッセンスだと思っても良いだろう。

親の経済力の差が子供の学歴の差になると言われている時代に、通信教育だけで、離島の少女と都会のアルバイト少年が東大に合格するばかりか、恋人までできてしまう。普通はそんなCMを流せば噴飯モノだが、新海ワールドの中なら、それもアリかなという気になってしまう。聞き取りやすい日本語の曲が前面に出るという、PVやCM的な手法も、映画と同じだ。

我々世代向きの作品ではないのでオススメというほどではないが、映像のヒーリング効果はなかなかのものである。ネタばれせずに書けるのはこんなところなので、そのうち内容について書くかもしれない。

 

発見!フィドル指導サイト

今の時代だから、初心者にも丁寧に指導してくれるサイトがあるはずだと思って探し続けていたが、ようやく見つけた。なんとこのブログの最初の記事で紹介した、fiddlerman氏のサイトである。2012年ころからあったらしく、同氏の動画はあちこちで見かけていたのだが、なぜか本家サイトがあることに気付かなかった。
fiddlerman

このサイトの特色は、見れば分かるように、実に情報が多いことだ。どの項目にも解説と楽譜、動画が揃っていて、しかも肝心な部分がクローズアップされていてわかりやすい。英語サイトというのが少々難点だが、自動翻訳でも十分内容が伝わる。気軽にリズム感や音感を身につけるための、専用ゲームまでついている。バイオリン指導のサイトは他にもないわけではないが、ここまで体系だって制作されたところはない。

なによりいいのは、ポピュラー音楽やアドリブを演奏するために必要な、スケールやリズムを丁寧に指導してくれるところだ。私もクラシックを弾きたいわけではないから、まずはブルースを、そのためのスケール練習をしていたが、このサイトではまず単音の練習で、ブルースのフィーリングを身につけるところから始まっている。また、なんとなく初めは開放弦の調のブルースがやりやすいだろうと思って、AやDでやっていたが、このサイトではEのスケールから始めるように言う。なるほどそれだと根音が3弦の第一ポジションを押さえなければならないことになるが、コードが変わるときに開放弦を使える。素人にはこのほうがずっと指使いが楽だ。要するに今までこういうことがやりたくて試行錯誤してきた内容が、ずばり公開されているのだ。

これですべて無料である。しいて利益目的の部分を探せば、楽器や消耗品の販売ページが付属している程度で、ここから先の指導や楽譜は有料といった、ありがちな仕掛けがない。むしろ最初から知っていたら、このサイトから楽器を買っていたかもしれない。長年あちこちのオーケストラでコンサート・マスターなどをしてきた主催者の、すべてのバイオリン奏者に正しい奏法を伝えたいという想いそのままの、良心的なサイトだ。
これはたまたまバイオリンだったが、探せばピアノやギターにも、同じように良心的なサイトが見つかるような気がする。音楽の初心者、独習者にとって、今ほど良い時代はないと思う。

次回「バレンタイン」(2/14公開予定)
乞うご期待!

ブラジル式コーヒードリップ法

移民と言えば、もう一人ブラジル移民の経験者と会ったことがある。戦後の開拓団で農業をしていたらしいが、結局帰国して喫茶店を開いていた。「アマゾンの動物はなんでも大きい。おれは畑仕事していて畳くらいの大きさのタランチュラを見た」とか「サンパウロの博物館には、全長8メートルのオンサ(豹)の剥製がある。農場を襲っては牛を食っていたやつだ」というような、信じられないが信じるほかない経験談が楽しかった。この方の苦労話は聞けなかったが、ブラジル式のコーヒーのドリップ法を教わったので、ここに記しておく。

1.小鍋に分量の湯を沸かす。
2.沸騰する直前に挽いたコーヒー豆を入れる
3.湧きあがったら火を止め、1分ほど放置して豆が沈むのを待つ
4.最後にもう一度強火かけすぐ止める。
5.ポットの底に適量の砂糖を入れておき、ネルの袋で濾しながら鍋の中身を一気に注ぎ込む
6.ポットの砂糖を溶かし切ってからカップに注ぎ分ける

以上である。料理をする人なら気づくかもしれないが、これは鰹出汁のひき方と似ている。ネルの袋は今ならペーパーでいいだろう。

ブラジル式の特色は「味がいい」ことだ。普通のドリップは、香りは良いが味そのものは苦味と酸味が主で、旨味のようなものはあまり感じない。が、ブラジル式は、香りはそれほどではないが、コーヒー牛乳やコーヒーを使ったお菓子のような「コーヒー味」がする。また、カップに砂糖を入れた時と違って甘みが自然で、全体的にお菓子に近い味になる。カルーアならおいしいのに、コーヒーは好きじゃないという人は、試してみる価値がある。

次回「発見!フィドル指導サイト」(2/10)公開予定
乞うご期待!