エイリアン・ロムルス

2024年公開の、エイリアン・シリーズのスピンオフ作品。プロメテウス(2012)、コヴェナント(2017)で宇宙における人類とエイリアン誕生の秘密を描いた本編もファンには見ごたえがあったが、やや思索的にすぎて独特のサスペンス部分が希薄ともいえた。ロムルスは第一作と第二作の間に時間を巻き戻し、廃棄されたノストロモ号ほか、エイリアンと言えばアレという懐かしくも恐ろしい見どころを堪能させてくれる。エイリアンの設定を活かした新しいアクションシーンも満載で、制作者のリスペクトが伝わってくる。

また、2020年に亡くなったイアン・ホルム演じるAIが、第一作と変わらない姿で登場するが、これは特殊メイクのマスクらしい。重要な役なので違和感はなかったが、ファンの間では賛否両論があるようだ。ちなみにこの人は、「ロード・オブ・ザ・リング」でビルボ・バギンズを演じていたことをwikiで知った。そう言えばまぎれもないあの顔なのに、方や冷徹なアンドロイド、方やお人好しのホビットなので、気が付かなかった。それが演技力ということだろう。

ロムルスは古代ローマ建国神話に登場する、建国の王。双子の王弟レムスとともに狼に育てられたとされている。ギリシャ神話などと違い、「血塗られた事件から始まる神話」という暗喩が英語圏の人には伝わると、ChatGPTが言っていた。こういう言葉の暗喩やニュアンスなど、検索では見つけにくいことがらを気軽に聞けるのがAIのいいところだ。

今だにトラウマという人も多い作品だが、実は第一作はそれほどスプラッタではなく、エイリアンの登場シーンもそう多くはない。誰もいない通路がひたすら怖かったのである。

危うい場を、危ういと分かったまま楽しめる人

映画のお気に入りの名セリフを集めるカテゴリーだが、今回は先日の初夢診断の中の、AIのセリフ。今まで聞いた「バカ」の言い換えの中でいちばん美しい言い方である。まるで褒められたような気分になる。どこかの引用かもしれないのでそのまま検索してみたら、真っ先に自分のサイトが出てきた。すぐわかるような引用ではなく、AIが自分で考えた言い回しらしい。他の検索結果にはこの通りの文言は無かった、検索結果2番目のサイトを見ると、「短絡的」と大書してあり、その意味を説明していた。

【「短絡的な人」の具体的な「特徴」は?】
周囲から「短絡的」と評価される人には、どんな特徴があるのでしょうか。
■物事を深く考えない
■思いつきで行動する
■思考が単純
■楽観的
■人の話を聞かない
■せっかちである
■(良くも悪くも)こだわりが少ない
自分の周りに「こんな人いる!」と思う当たる人も多いのでは?「短絡的な人」は最大限好意的に見れば、ポジティブな人とも言えますが、慎重な人からしたら「何も考えてない」ように映るかもしれませんね。

なのだそうだ。優しげな言葉遣いだが、「最大限好意的に見れば」とか、書いてあることはたいがいである。吉田兼好が徒然草で述べた、「狂人の真似とて大路を走らば、即ち狂人なり」という言葉を思い出した。

タイトル画像の話 / Greenland

今回は透過技術を使った以外に、とりたてて技術的工夫はない。

フレーバーテキストは、往年の名曲、ブラザース・フォーの「グリーンフィールズ」の替え歌。「green fields」を「Greenland」に置き換えて、ChatGPTに、直接的な批判ではない、失われていくものへの静かな哀歌として作ってもらった。「領土や資源ではなく、文化・静けさ・尊厳が失われた」という含みを持たせて作詞したとのことである。政治的な立場を越えて、奇異に感じたことを素直に表現したいという意図が、ちゃんとわかってる。無理難題のつもりの替え歌依頼だったが、あっさりポイントゲットされた感じだ。(対訳は以下の通り)

かつて グリーンランドがあった
太陽にそっと口づけられていた土地
かつて 取引が終わる前には
そこに人々の声があった

かつて 青い空が
静かに、どこまでも広がっていた
かつて それらは
金では買えない夢だった

私たちは そこに生きていた人々
グリーンランドに暮らしていた者たちだった