バイオリンの練習を続けていると、演奏の出来具合が心身のコンディションを反映しているなと感じる。仕事なら多少気分が乗らなくても、体調が優れなくても何とか仕上げてしまえるが、楽器はごまかしがきかない。
調子がいい日はミスも少なく、次は難所だから要注意というように、今弾いているメロディの先まで思い浮かべながら余裕を持って弾ける。調子の悪い日は、何度繰り返してもだんだん出来が悪くなり、気分も沈んでいく。それ以外の日は、スタート時にガタガタでも、弾いてる内に調子が出てきて、いい練習になったなと思いながら終えることが多い。こういう尻上がりの日は、その他のことでも積極的に取り組める気がしてくる。朝弾く機会は少ないが、一日の始まりからこういう気分になれた日は、その後の諸々についてもスムーズだ。もっともこれはそう感じるというだけで、悦に入って演奏してても他人が聞くと、いちだんとひどくなってるかもしれない。そろそろ録音をとってみようかとも思うが、まだ厳しい現実に直面する勇気が出ない。
何が違うのか考えてみると、調子の悪い日は、たいてい寝不足しているようだ。日常生活ならほとんど気にならない程度の寝不足でも、コンディションが悪くなっているのだろう。また、音程が決まらないときは、爪が伸びていることが多い。バイオリンには爪はいらないという人もいるくらいで、指先より爪が先に指板にあたってしまうと、押さえる位置があやふやになってしまう。また、弓の張り具合がいつもと変わってたり、毛に松脂が不足してたりすると、自信なさげな音になる。特に松脂は一度塗ると思ったより長い時間音が出るので気が付きにくいが、試しに塗り直すと音色が急に良くなったりする。まあ、当たり前なのだろうけど。


