私のCG歴は長い.コンピュータ・グラフィクスの黎明期に,図形処理情報センターの「図形と画像」誌を読み,寄稿していたといえば,分かる人にはどれだけ古いかわかるだろう.まさに生きた化石である.後で知ったことだが,当時持っていたシステムは静止画で世界最高水準を誇るものだった.他に持ってるところがなかったので,それを使ってロゴやマークをCG化しただけで,ポスターでもパンフでも,プレゼンでは敵なし状態.しかも,どれも法外な値段をつけていたことは良い思い出である.
よく作ったのはパースだったが,新製品のアイデアスケッチや完成予想図も多かった.また,いつか一発当ててやろうと,自分なりの商品アイデアも形にした.依頼されて描いたものは公開できないが,これは自分で考えた「壁掛けチェス」である.テーブルに置くのではなく,壁に掛けてそのままゲームができる.マホガニーとツゲなど,色の違う銘木で駒を作り,自然石のチェッカー模様を背後に置いて,ガラスかアクリルの枠で仕切る.
対戦用というよりインテリア用だ.喫茶店などで,テーブル上はコーヒーなどを置いたまま,壁の盤で対戦していたら絵になるだろうし,まだ誰も考えたことがないだろうと皮算用をしていたら,なんと既製品が存在した.他にもあるとなると,いかにも製造が面倒くさく,コストもかかりそうなので断念した.
だが,一発当てることをあきらめたわけではない.最近考えたのがコレ.名付けて「SHOGI CHESS」である.主に海外向けで,見た目は将棋だが,チェスのルールで対戦する.マスも8x8である.欧米で人気だという漢字がポイントで,将棋のメーカーに頼めば,製造上の問題もないように思える.職人さんに怒られなければだが.
さっそくこういうものが他にないか調べてみたが,どうやらないようである.ただし海外では,将棋そのものが「SHOGI CHESS」として紹介されているので、名前は変えないと紛らわしいかもしれない.ただし逆のものはあった.どうもチェスの駒を2セット使って、将棋のルールで対戦するものらしい.

次回「2016」(12/31公開予定)
乞うご期待!


